5月28日(土)~29日(日)の両日、埼玉県さいたま市にて開催された(一社)日本産業カウンセラー協会主催、「産業カウンセリング第45回全国研究大会in北関東」に参加した。昨年の沖縄大会に引き続き2回目の参加。
28日(土)AM7時40分、宮崎空港を出発する際は、大粒の雨。足元もずぶ濡れ状態だったが、羽田空港に到着すると一転青空。気持ちよいスタートを切ることができた。
大会は午前中定時総会が行われ、午後の開会式、記念講演へと続く。私は開会式から参加した。開会式では厚生労働省や県知事や市長。来賓を迎えておこなわれた。
(会場に隣接する公園)
大会は午前中に定時総会が行われ、午後の開会式、記念講演へと続く。私は開会式から参加した。開会式では厚生労働省や県知事や市長。来賓を迎えておこなわれた。
その後、基調講演では、「働くこと、つながること」と題して、東京大学名誉教授 姜尚中氏 、そして特別講演 「人づくり、まちづくり、元気づくり」~人が育つ瞬間を如何にデザインするか~をテーマに西武文理大学名誉教授 さやま市民大学学長 小山周三氏によりお話いただいた。
お二人のお話に共通することは、世界も日本も時代の変革期を迎えており、新しいスタンダード、価値観を持つことが大切であること。それはソーシャル・キャピタル(社会的関係資本)である。人と人とのつながり、人と地域のつながりによって、地域をつなぐ仕組みをつくること、社会を成熟させていくことが大切であることが述べられていると私は感じた。また、産業カウンセリングも、職場も社会関係資本と位置づけられるとも話され、ソーシャル・キャピタルを考える意味でヒントになったように思う。
(交流会にて挨拶される河野会長)
交流会では、おいしい日本酒を堪能。日頃じっくり話すことのできない地元の方とも、情報交換(埼玉まで来て・・)をした。それはそれで、有意義な時間を過ごした。その後、さいたま市内で二次会三次会へとハシゴした。こちらも日頃じっくり話すことができない方とじっくり話すことができ「百杯のお茶より一杯のお酒」を実感しつつ、午前1時にホテルに着いた。
ニ日目は、分科会、閉会式が行われた。
私が参加した第2分科会「産業社会の期待に応えるには」では、コーディネーター 神奈川支部 支部長粟竹愼太郎氏のもと、3名の方に問題提起をしていただいた。
秋田県立大学 渡辺昌平氏は「産業社会の期待に応えるには、モチベーション・生産性・顧客満足度の向上のために産業カウンセラーができること」では、ある団体での取り組み事例を紹介された。組織への働きかけとして「雰囲気づくり」の重要性。ひとり一人のこころのスイッチを見つけ、アプローチする方法やダメな自分への認知を変える方法などの事例が報告された。
その後、産業カウンセラー協会 本部常務理事 岡田敏雄氏は「産業カウンセラーに求められる「人間関係開発」~シニア(中高年)社員のワークモチベーション考察を踏まえて~」では、シニア世代600名へのアンケートを実施、統計的分析により、シニア世代の課題について報告があり、そのために必要な人間関係、職場環境の改善へ必要なスキルが紹介された。
最後の報告者、東関東支部 (株)レンタルのニッケン 健康相談センター課長 渡部富美子氏より「メンタルヘルスが組織を強くする~ある企業の巡回面談による取り組みと軌跡~」では、現場・現実・現物を大切にする三現主義をもと、267箇所、2021名の面談をされたこと、そこから得た知見などについて報告があった。
午後は、参加者が6人のグループに分かれ討議をおこなった。さまざまな場面で活躍している産業カウンセラーの経験や課題を聞き、テーマの「産業社会の期待に応えるには」について、職場の雰囲気づくり、モチベーションアップ、生産性・顧客満足度の向上を社員ひとりひとりの心のスイッチを入れることなどについて、具体的な支援方法が理解し、組織についての理解が更に深まった。
来年は名古屋にて開催予定とのこと。費用がかかるが、その以上の成果を得ることのできる大会である。来年もぜひ参加したい。