日曜日
母の命日だった。
5年前、この瞬間から母の時計は止まる…
「お母様は…
ガンです。
治療の方法はありません。
余命は1週間…
退院することなく、病院で お亡くなりになると思います。」
医師から見せられたMRIの画像
膵臓ガンが内臓全域に転移して
素人の私から見ても、手の施しようがない事が理解できた。
こういう場面に直面すると、私自身が倒れてしまい、普通の状態でいられないはずが…
人間って不思議
いざとなったら自己防衛?
頭の中に大量の麻酔をかけられたようになり
この瞬間、気持ちの悪いくらい冷静で
「では…
本人への告知は…
しないでください。
痛みや苦痛から絶対に、絶対に守ってあげて下さい。
宜しくお願い致します…。」
「痛くて息が止まりそうで死ぬかと思った。
助かった…」
点滴を受けながら母が言った言葉…。
関東に住む弟が、週末に必ず母を見舞ってくれた。
嬉しそうな母の顔…
今でも脳裏に焼きついている。
母の死を通して、家族の絆が高まった。
入院して3週間あまり…
急な坂道を転がるように母の容態が変わり
そして、天国へいってしまった。
慌ただしい日常生活に追われ、いつの間にか5年が経過
ようやく母の死を心から受け入れた。
それとともに寂しさや悲しさが胸の奥からこみ上げてきて、一人になると泣いた。
周囲や自分自身を客観視できるようにもなった。
長い長いトンネルから抜け出したような感覚…。
光が眩しく、秋晴れの日曜日
母の命日
家族で墓参り
「ごめんなさい」
「ありがとう」
心の中でつぶやいて、両手を合わせた。
生かされている事に感謝。
今、この瞬間を生きる
右足、そして左足も…
地面にしっかり足が着いている。
そして
片方の足を踏み出して
前進。
お墓参りの日の朝食は
『モーニング』が恒例になっている
普段と変わらない会話…
これが
この瞬間が
実は幸せな瞬間…
モーニングセットだけでは足らない私…
追加注文!
大食いの私の様子を半ば呆れ顔で微笑んで見ている母の顔が、はっきりと浮かんだ瞬間だった
母の命日だった。
5年前、この瞬間から母の時計は止まる…
「お母様は…
ガンです。
治療の方法はありません。
余命は1週間…
退院することなく、病院で お亡くなりになると思います。」
医師から見せられたMRIの画像
膵臓ガンが内臓全域に転移して
素人の私から見ても、手の施しようがない事が理解できた。
こういう場面に直面すると、私自身が倒れてしまい、普通の状態でいられないはずが…
人間って不思議
いざとなったら自己防衛?
頭の中に大量の麻酔をかけられたようになり
この瞬間、気持ちの悪いくらい冷静で
「では…
本人への告知は…
しないでください。
痛みや苦痛から絶対に、絶対に守ってあげて下さい。
宜しくお願い致します…。」
「痛くて息が止まりそうで死ぬかと思った。
助かった…」
点滴を受けながら母が言った言葉…。
関東に住む弟が、週末に必ず母を見舞ってくれた。
嬉しそうな母の顔…
今でも脳裏に焼きついている。
母の死を通して、家族の絆が高まった。
入院して3週間あまり…
急な坂道を転がるように母の容態が変わり
そして、天国へいってしまった。
慌ただしい日常生活に追われ、いつの間にか5年が経過
ようやく母の死を心から受け入れた。
それとともに寂しさや悲しさが胸の奥からこみ上げてきて、一人になると泣いた。
周囲や自分自身を客観視できるようにもなった。
長い長いトンネルから抜け出したような感覚…。
光が眩しく、秋晴れの日曜日
母の命日
家族で墓参り
「ごめんなさい」
「ありがとう」
心の中でつぶやいて、両手を合わせた。
生かされている事に感謝。
今、この瞬間を生きる
右足、そして左足も…
地面にしっかり足が着いている。
そして
片方の足を踏み出して
前進。
お墓参りの日の朝食は
『モーニング』が恒例になっている
普段と変わらない会話…
これが
この瞬間が
実は幸せな瞬間…
モーニングセットだけでは足らない私…
追加注文!
大食いの私の様子を半ば呆れ顔で微笑んで見ている母の顔が、はっきりと浮かんだ瞬間だった