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ビールは専らサッポロ派である。キリンは得意ではない。でもキリンシティで飲む場合は例外である。初めてキリンシティに行ったのは学生のときで、新宿の店舗だったと思う。真夏の昼間であり、茹だるように暑い日だった。キンキンに冷えたビールで喉を潤そうと目の前にあった店に入った。それが初めてのキリンシティ体験だった。実はキリンシティのビールは、あまり冷たくない。銘柄は覚えていないが、ほぼ常温の生温いビールが出てきた。なんだこれは?。さっさと飲んで次の店に行こうと思った。ところが何故かこれが旨い。冷たさで胡麻化さず、ビール本来の味と香りが拡がる。マシュマロのように弾力のある泡にも魅了された。気づけば腰が立たなくなるほど飲んでしまった。
その後、社会人になってからは銀座の店にもよく行った。当時はトーマス・マンの「魔の山」にハマっていて、例のサナトリウムで朝食に生温い黒ビールが出てくる。滋養強壮的なドリンクだったようだ。ハンスがそれを飲む描写が好きで、僕も黒ビールが好きになった。キリンシティ銀座店では黒ビールばかり飲んでいた。そこから暫くのブランクがある。転職で京都に住むようになって、三度(みたび)キリンシティに巡り合う。なんか以前ほど生温くないけど、旨さは変わらなかった。京都店に最初に行ったのも昼間で、やはり腰が立たなくなり、進歩しないものだなと思った。最後にキリンシティに行ってから20年以上が経過した。何だか嘘みたいだと思う。泡萎み、泡消えゆく麦酒かな。麒麟のことも夢のまた夢。
さて、今回の盛岡出張を鉄道で行ったのには訳がある。JR盛岡駅内にキリンシティ盛岡店があるのだ。東北では仙台と盛岡にしかキリンシティはない。帰宅する日、ここで早めのランチ(というの名の一人宴会)を取るのである。実に20年振りのキリンシティである。感慨深い。この「泡」はテイクアウトで持ち帰りたいくらいだった。そして、これだけ能書きを垂れたのにも関わらず、家に戻ればサッポロのビールを飲むのである。
GRⅢ
キリンシティ、懐かしくてついコメントしました。東京への単身赴任が2回あったのですが、その際にたまに入っていました。やはり僕も黒ビールが好きで、適当につまみをいただけば、それで夕食にしてしまったりで。結構好きなお店、好きな味でした。
田舎にはキリンシティはありませんが、まさか、盛岡にあるとは。仙台駅にもありますね。ウン十年ぶりに、東京あたりかどちらかで、キリンシティに寄りたくなりました。
キリンシティがあるのは大きな街ばかりなので、この店の存在にあまり有り難みを感じられていないように思います。
久しぶりに行って、こんなに美味いのに何故空いているのだろうと不思議な感じです。値段も20年前と変わらない感じで、相対的に安くなったと思います。是非行ってみて下さい!
家ではキリンは殆ど飲みません。サッポロは以前は生オンリーでしたが、最近は赤星が最も気に入っております。
でも何故かキリンシティでのキリンは絶品なんですよね。何故なんだろうと頭が??でいっぱいです。今宵は週末、飲み比べてみますか。
キリンシティ✨あまりビールを飲めないチットが6×6さまの記事でにわかに関心を高めています💛✨
お店は外から見たことがあるんですけどね👀「KIRIN CITY」っていうロゴがかわいくて、キディランドみたいだなって思っていました💡
『魔の山』にハマっていた時代がある、というサラリと深いフレーズが、ス・テ・キ🐻✨って思ったクリンより💎⤴
キリンシティは有名な一方で、何か機会がなければ行きませんよね。でも僕が行ったときは、マダム女子会がアルコールと関係なくランチしていましたよ。
単品では写真のポテトとオムレツがお勧めですが、肉類なんかも充実しています。そして極上のビール。
激しくお勧めします。