<従 物>
370条説
「付合物」に抵当権の効力が及ぶのは当然。わざわざ規定を置いたのは、付加一体物」に「従物」を含ませる趣旨である。
<従たる権利>
類推適用になる(「物」ではないから)
建物抵当権の効力は、抵当権設定後に成立したその敷地の賃借権にも及ぶ。
<高価な従物論>
設定当事の高価な従物については特約で廃除されない限り,370条の付加一体物に含まれるとして肯定。設定後の高価な従物には付加一体物には含まれないと制限解釈すべき(以上,付加一体物の制限解釈論)。
その他,370条但書の利用,黙示の特約,信義則による制限解釈をすることで処理。
→ 「従物性」判断は、目的不動産の利用形態に照らしてこれへの場所的・経済的従属性があるか否かという観点から判断されるものであり、従物とされる物件に抵当権の効力を認めても、特に当事者の合理的意思に反するとは言えない。「高額な物件」の多くは、目的不動産に対する従属性が否定される(=従物認定されない)として処理されよう。