海と緑とこどもたち HONDA ECOACT

地域にこどもたちと自然とのふれあいの場をつくろう!

魚のゆりかご水田米

2013-09-13 09:58:34 | 生態系サービスと生物多様性

 魚のゆりかご水田米買いました。個人的に興味もあるんですが、去年買ってみたいと思った時に、生産者に直接問い合わせるしかないというのが気になっていました。
 さて、今年稲刈りも終わったようなので、ネットで調べてみると、JAでも扱っていました。去年はシーズンが過ぎていたので、JAでの扱いが終わっていたのかもしれません。しかし、流通経費がかかるためか、生産者から買うほうが安かったので直接買いました。すぐに届きました。
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袋に貼ってあるラベル。

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こうした環境保全にかかわるお米はコウノトリ米などいろいろあり、購入したい人もたくさんいると思うのですが、購入方法に工夫の余地があるのではと思いました。特に購入者側でなにかできることあるのではないかという気がします。


第9回大阪湾フォーラム その2

2013-03-24 15:47:28 | 生態系サービスと生物多様性

 大阪湾フォーラムの展示コーナーで瀬戸内海関係漁連・漁協連絡会議が発行しているパンフレット「『新瀬戸内海再生法』の整備に向けて かつて瀬戸内海は宝の海だった」を手に入れました。これがなかなかおもしろい。緩傾斜護岸や浅場干潟の再生はもちろんですが、こんなことも書かれています。
 「豊かな海を取り戻すために何をすべきか?」のページを見ますと・・。
 [ダムや堰]については
・栄養塩が海にコンスタントに供給されるよう、川の流量を増やしてほしい。
・豊かな生態系再生のため、いつでも砂が海に流れていくような仕組みをつくってほしい。
・ダムの砂の浚渫や河川改修に際しては、本来あるべき姿として、それを干潟や浅場づくりに活用してほしい。
[ため池]については
・「池干し」を復活させることで、ため池の豊かな栄養を含む水を海に流してほしい。

(栄養塩については排水規制の見直しの主張もしています。)

・・・などなど。海側から陸地に物申す内容になっています。気宇壮大といえるかもしれませんし、多くの部分で自然サイドとも共通点が見いだせる主張となっています。こうした生態系サービス再生の主張を自然サイドからも出せればなあと思います。
 パンフレットのPDFは兵庫漁連のホームページで見ることができます。表紙は↓こんな感じです。
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もんどりでアメフラシが採れました。

2012-10-28 17:32:35 | 生態系サービスと生物多様性

 10月28日日曜、この日は浜寺公園オータムフェスティバルが予定されていましたが、あいにくの天候で中止になりました。しかし、この日の展示のために浜寺水路にしかけを沈めていましたので、回収に行きました。仕掛けは柴2個ともんどり大1個、中2個です。
 このしかけはカニエビを大量に捕獲することを第一の目的にした実験だったのですが、この日の収穫はカニは1個体、エビは0でした、ところが、もんどりの中に思いもよらぬものが入っていました。それがフレリトゲアメフラシです。2個のもんどりに合計5個体入っていました。10月5日に同じ場所におなじ生のジャコの餌で仕掛けたときには、まったく入らなかったのに、この間に季節が進んだのでしょうね。
 採集でしたアメフラシは5から7cmていどの大きさでしたのでもんどりの入り口を通ることができたのだと思います。カニエビの大量捕獲は失敗ですが、この時期のアメフラシならば大量捕獲は可能なようです。みんな喜ぶかどうかわからないですが((笑)。

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今回使ったもんどり

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日本造園学会

2012-05-21 22:04:53 | 生態系サービスと生物多様性

久々に大阪府大で造園学会が開催される。何か役に立つことはないかと日曜の発表会とミニフォーラムに参加。研究発表では「八木バイオエコロジーセンターにおけるバイオガス施設の実態とその評価に関する研究」が方法論がしっかりしていて印象に残った。

ミニフォーラムは「生物多様性地域戦略の策定技術」を聴く。生き物屋さんの集まりでは絶滅危惧種の話ばかりで量の話が出ない。ランドスケープ系はかねてから量の問題を取り上げてきたからそういう面のアプローチの話が出ないか期待したが、あまりその方向へは向かわず。生態系サービスを実現するには一定以上の自然の量が必要なんだけど、この方面ってあまり研究進んでいないような感がある。

まとめというほどのことはできないので、このフォーラムで学んだことを列挙すると。

・2011年には生物多様性地域連携促進法が制定された。

・2012年に国家戦略が改定されるので、その準備作業中。地域戦略のガイドとなるよう作る。

・西宮市では地域版の生物多様性戦略が完成済。

・西宮市には生物多様性に関し、学習・事業などの拠点が7つもある。地域種苗を生産する植物生産研究センターなど。

・拠点がないと戦略作っても動かない。

・大阪ガス。住友ゴムなども生物多様性戦略を策定中。


京田辺市の最奥部 高船に行く

2010-12-12 23:20:06 | 生態系サービスと生物多様性

 この冬は京阪奈丘陵の小水系を探訪しようと決めていますが、このたび京田辺市の最奥部高船を訪ねてきました。

 学研北生駒駅からバスで高山に入り、高山溜池から奈良県最北部を経由して京田辺市高船に入り、川沿いに近鉄三山木駅まで降りるというコースで行きました。

 京田辺市の最奥部には東畑、高船、天王などの集落があります。いずれも山腹にできた集落ですが、東畑で湧水を見たことからこれらの集落は湧水を中心に開けた集落ではないかいう仮説をたてました。

 まずはほかの集落にも湧水があるかどうかですが、今回高船を訪ね、見つけました!東畑では背後にやや高い山を控え、すぐ上にお寺があったことから、今回も同じようなパターンでみつかるのではないかと考えて探したところ、やはり神社のすぐ下でそれらしきものをみつけました。

 使われなくなって久しい感じで、かなり荒れていますが、写真のように奥に湧水がたまりやすいように石組が作られています。水は花崗岩から滲み出しているようです。

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 京阪奈丘陵の京都側は小河川がいくつもありますが、これらの水系の出発点はこうした湧水なんだと思います。花崗岩をくぐった水ですから水質は良く、かなり下ったところでもカワニナを見ることができました。

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 京阪奈丘陵を東にくだると木津川です。これは確認が必要ですが、木津川には農業用水の井関がみあたりません。だからカワラバッタのような砂礫河原特有の絶滅危惧種もすんでいるのでしょう。

 丘陵から下の田園のためには丘陵の出口付近に大きな池が作られています。つまり京阪奈丘陵とその下流の田園で使う水は京阪奈丘陵の湧水や雨水ということになると考えられます。あまり大量の水ではないので水は徹底的に使われることになるでしょう。

 きょうは、上流部でタシギやイタチを見ることができましたが、下流部では魚が少ないのかサギなどはあまりたくさん見かけることができませんでしたが、ケリ(下の写真)は2回ほど見ることができました。こうした生物相のありようは当然水系の水利用と関わっていると考えています。

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