夢をみていた
私は夢の中で男性になっていた
医療関係職種(リハビリの先生)になっていて
病院の中を移動していた
そこには気になるNSがいて、
男性の私を天使のような笑顔で見守っている
今度担当するのは、なにやら問題のありそうな患者さんで
その病室に向かっていた
広大な病院の一般病室からは遠い離れのような別棟に、
その患者の部屋がある。
坂道のように傾斜した渡り廊下の向こうに
ドアが開き、その病室の中がわずかに覗けた
まるで クラブのラウンジのように仕立てられ、
これでもかというほどに金をかけたであろう
病室ではない場所になっており、
その前に車椅子にのった彼が座っていた
まだ若く、髪の毛を金髪に染めている
あどけない顔の青年は、私が挨拶する前に通り過ぎて出かけていった
その渡り廊下の手前に、ヤクザ風の男性がたっており
薄い胸元があいたシャツをまくりあげて、
私が担当者だと気づいてか
「おれは あいつのために、移植手術を受けたのでここに傷があるんだ」と
傷口をみせようとした。
歳が離れた兄弟なのだろうか
可愛くて仕方ない「あいつ」は わざわざ病院に訪れた彼を知ってか知らずか、
別の場所にいってしまった。
可愛がりながら、手を焼いているのかもしれない。
果たして、彼を担当して
自分はなにができるだろう
彼の中では、すべてが完結している
お金でコントロールできる世界に住む
子供
どうするべきか。。
と思っていた時に
起こされて、
夢はここで終わった。
お金持ちの息子が、なんらかの悲劇で
下半身不髄になって
病院にこもっている
ただ、お金があるので、身体以外はどうにでもなるのだ
なにもかもそこで完結してしまった世界のなかで、
なにを、果たしてなにを彼に仕事として提供できるのだろうか
他の取り巻きとおなじように
ご機嫌をとって、変わらぬ毎日を通り過ぎるだけに
付き合うのだろうか
あとからその夢を思い起こしながら、
お金があるのが当たり前で育ってしまうことも
難しい課題を与えるよな、と思った
精神的な成長の余地がなくなってしまう
なにを目指せばいいというソースを与えられない(お金さえはらってくれればいい、というところに縁があれば)好きにできる病室で、
ただわがままに過ごす彼にどう接するべきなのだろうか
代々、お金持ちで だれの援助も受けず ただ人を雇って
人の上に立つ 訓練だけされたような人たちが
人々を殺すのを厭わないような政策を実行するのに
なにも躊躇しないことに思いがいたった
彼らはなにもわからないのだ。
人のこころなど
測らずも、猫が目の前にきて、尻を舐めはじめた
彼らに
魚の気持ちをわかれよ
と思っても
わかりようがない
殺される雀の気持ちをわかれよと言ったところで
殺される鶏の気持ちをわかれよといったところで
相手の気持ちがわかるというのは
私たちの傲慢な思い込みなのかもしれない
絶対に理解できない心理がこの世に存在する
わかりあえず、
思っているよりもはるかに 独立した個々の世界なのだ
それでいて みんな「おなじだ」という
思想を 押し付けられている
だれもが、どこかで自分の心に嘘をついていながら、
それに気づけないか、
それを お互いに話し合う機会を逸しているのだ。