独学で建築散策・撮影をやりはじめて、約20年。
建築散策や撮影のノウハウについて、自分なりにまとめておこうと思う。
まずはじめに、拙ブログの題になっている「近代建築」について。
近代建築というと、現代的な超高層ビル群を思い浮かべる人が多いかもしれない。
しかし、近代建築とは歴史区分上の近代に建てられた建築の総称(広義の近代建築)である。
日本における歴史区分上の近代とは、明治~第二次世界大戦終結まで。
この時期は西洋風建築が取り入れられてから敗戦による建築思想の大転換までで、
最も建築のバリエーションに富んだ時期だといえる。
日本建築史では、西洋風建築を近代建築と呼ぶことが一般的であり(狭義の近代建築)、
和風建築は近代和風建築という別ジャンルとして捉えられることが多い。
和洋分けて考えるのは日本独特で、世界的には建築時期による区分のみのようだ。
拙ブログでは、町家などの和風建築も紹介しているが、
日本流の分類では、近代建築にならない。
町家は古民家または町並のジャンルに入り、近代より更に古い物件もある。
私は、今でこそ西洋風建築をメインに散策・撮影しているが、
被写体は城郭に始まり、古寺・古塔、町並・町家などを経て
最終的に西洋風建築に落ち着いた。
そんな訳で、古い建築を和洋問わず雑多に取り上げているのである。
次回は、『下調べについて』
表題写真は伊賀上野城復興天守閣(不詳/S10/木/文化財指定なし)です。
この建築は広義では「近代建築」、狭義では「近代和風建築」、
あるいは「城郭建築」と見ることも出来る。
しかし、「復興天守」は
実在した天守のデザインが分らず、想像にたよったり、
意図的に外観改変して建てられた建築であり、
史実とは異なる姿をしている。
正確には、城郭建築と考えない方が良いかもしれない。
【参考】天守の種類
現存天守・・・本物・・・姫路城・彦根城など12城
外観復元天守・・・本物と同じ外観で復元した天守・・・名古屋城など戦災焼失天守が多い
復興天守・・・本物とは違う外観で復興した天守・・・小倉城など
模擬天守・・・天守が存在しなかった、あるいは存在したかどうか不明だが城跡に建てられた天守・・・ 郡上八幡城など
上記のほかに、城跡以外に建てられた天守閣風建築物は無数にある・・・ 熱海城など
その20くらいまで続いてゆくことを期待します。
チャチャはまめに入れさせていただきます。
がんばれー。
20は無理でも、その10くらいまでは!と思っています。
個人的なノウハウですが、近代建築散策や撮影を楽しむ方々の参考になればと思います。