おやじとクソおやじの間(はざま)で

おやじになった自分から見た、クソおやじ像を考える

消せない連絡先

2017-03-06 23:57:49 | Weblog
現在使っているスマホに亡くなった方の連絡先が2件登録されている。いずれも昨年3月まで出向していた団体でお世話になった方だ。

Sさんは、団体を公益法人に申請する際にいろいろと指導していただいた。お世話になったのは1年に満たない位だが、その後も実務でわからないことがあった際にはメールでやりとりをしていた。

いまから2年ほど前に、理事をされていた団体の名簿からお名前がなくなっていたので、勇退されたのかと思っていたのだが、更にその1年前に舌癌でお亡くなりになっていたのだった。

もうお1人は、本日告別式があったNさん。2年半の間、同じ団体で一緒にお仕事をさせていただいた。活字に対して、人一倍情熱をお持ちの方だった。煙草の好きな方であり、肺癌でお亡くなりになった。

昨日お通夜に出席させていただいたのだが、弔事のある会は初めてだった。その弔事はNさんの人柄をよく表していた。誰からも愛されている人であったことを再認識した。

帰りに会葬御礼品を戴いたのだが、そのなかに丸善の包装紙とつぎのようなメッセージが入っていた。

"父は生前、「多くの人に本を読んでもらいたい。」と願っていました。"

丸善の包の中身は、図書カード。相当な額のものをいただいた。

このようなものは勿体なくて使えないと思ったが、それでは故人の意志に反するので、子どもたちのためにありがたく使わせていただくことにした。

このようなお二人、共通するのは素晴らしい功績と、たまに見せる"ドヤ顔"。それももう見ることができない。

このお二人の連絡先は当然不要になるのだが、何故か消去する気になれない。

ご冥福をお祈りいたします。
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