兵藤庄左衛門、批評

芸術、芸能批評

愉快な話

2023-03-12 17:57:52 | エッセー
  下校
 17:00定刻で帰れると、正門玄関から出られる。このときなんだか「勝った。」という気持ちになる。別にそれが何ということではないが、うれしいのだ。そして玄関を通るとき、にやりとしてこぶしを突き上げてしまうのだ。
 定刻より遅れ残業になると、裏口からしか出られなくなる。この裏口、出ることはできても入ることはできない。また入りたいときは、職場室に電話するか、職場室の外から大声を出して、入れてくれるよう頼むしかないのだ。人様のお情けにすがらないと二度と入れないところがみそ。
 残業で自分が帰れず、他人がどんどん帰っていくとさびしい。そして最後の一人になると、完全に落ち込み、KOされたボクサーみたいな気分が味わえる。何せびりだと、「日番日誌」と「戸締り日誌」に記入捺印し、職場室を施錠し、自動警備開始をしなければならず、手間ひまが増えてさらに帰りが15分以上遅くなるのだ。がっかり。そのうえ自動警備開始のときアナウンスが聞こえるようになっている。女性の声で陰鬱に「警備を開始します。」と言われると、ぞっとして周囲を見回してしまうのだ。「もうちょっと明るい声でしゃべれよ。お疲れ様でした、ぐらいのことを言ってみろ」と、機械に向かって八つ当たりしているわびしい自分がいる。きゃはは。

   休暇
 この人、休暇なのに勤務している。なぜって家を出されて、かといって金があるわけじゃないので、結局勤め先に行き、プールにつかり、ビデオ見ながら、ローラーバイク台で自転車漕ぎをしトレーニングに励み、マット上でストレッチをし、あとは冷房の効いたパソコン室でパソコンを打って遊んでいたという次第。ちゃんちゃん。昼食は近くのおんぼろ定食屋で安く済ませ、一日たった500円で過ごしていたそうな。しかも通勤はランニングでトレーニングを兼ね、お金もかからないという寸法。でも靴は磨り減るし、服は汚れるのだが、通勤費が出ないのはちと苦しい。

   なんかネタない?

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