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2016.3.3 『(幌加内)坊主山』(743m)~『犬牛別山』(746m)

 「坊主山」ってのは、どうしてこうも美しいのかね~っ!?

まるでおとぎ話しの中のような、メルヘンチックな世界にうっとりぃ・・・

 2日の『鷹泊山』下山後、幌加内のあちこちを走り、登れそうな山を見て歩いた。

そして夕方、政和温泉「ルコント」に行った。

しかし、駐車場には車がたった2台だけで、どうもおかしい。

嫌な予感がズバリ的中!

玄関に貼り紙があり、「照明工事のため1~2日休館させていただきます」。

な、なにぃーっ!?

参った・・・

最寄りの入浴施設といえば秩父別だ。

しかしそんなところまで入浴しに行ったら、もう幌加内に戻る気にはなれない。

あきらめてタオルを水で濡らし、体を拭いた。

男だからそれでもいいが、こんなときにHiromiと一緒でなくてよかったと・・・

しかし、頭はどうしようもなく、洗髪できないのが気持ち悪い。

シュラフを汚すのが嫌で、就寝時は頭にタオルを巻いて寝た。

 

 3日の朝、幌加内の産業廃棄物処理工場そばで目覚めた。

ちょうど良いところに駐車スペースがあった。

 

 6時35分、『坊主山』を目指してスタート。

「坊主山」と言うのはいったい何山あるのだろう?

調べる気もないが、あちこちで見かける。

初登のこの山へは見たところ、南側の「和加山」経由で登るか、北側の尾根に取り付き、尾根上を伝って『坊主山』から北に伸びる稜線に至るかの二通りが容易と判断される。

しかし、私はあえて中央突破を試みた。

中央は針葉樹林帯の奥に雪崩斜面が見て取れる。

それを避けながらの急登になるだろうが、何も見えない核心部はぜひ見てみたいという好奇心が先に立つ。

雪は思いの外締まっており、気温もマイナス10℃以下。

当然雪崩は起きにくい状況と判断してのこと。

 

 針葉樹林の中は予想より地形が複雑で、なかなか真っ直ぐには登らせてくれない。

そして急登の連続でなんとか雪崩斜面の上に出た、と思った瞬間クレバスにはまった。

スキーごと落ちたのだが、ビンディングを破損することもなく助かった。

しかし脱出に四苦八苦して、随分時間を費やしてしまった。

その後も辛抱して急登を重ねると、やがて広い稜線上に出た。

これがまたうっとりするような美しい世界で、写真に写るの大好きおじさんは(ん? おじいさん??)何度も記念撮影。

それからの登行は、もう夢の中のような世界だ。

とにかく「美しい」のひと言。

 

 9時5分、『坊主山』頂上着。

西に『三頭山』、北に『ピッシリ山』、北東には『ピヤシリ山』や『函岳』が見える。

そして南の眼下には幌加内町。

初頭の山から、当然だが初めて目にする新鮮な光景だ。

晴天に恵まれたことに感謝!

 

 写真撮りが終わると、すぐ東に見えている『犬牛別山』に向かう。

『犬牛別山』って、いったい何と読むのだろう?

正直、私には読めない。

一旦コルに下って僅かな標高差を登り返す。

 

 9時50分、『犬牛別山』頂上に立った。

この頃になると上空は雲に覆われ、日射しが弱くなっていた。

長居はせず、下山開始。

少し下ったあと「722mP」まで登り返し、あとは滑り降りるだけ。

下降は冒頭で述べた北側の尾根を滑ってルート確認だ。

ちょくちょく停止して谷間との位置確認。

 

 10時50分、駐車地着。

車を見て驚いた。

雪も降っていないのに、フロントガラスが真っ白だ。

近付いてみると、排雪用のロータリーが雪を吹き付けたあとだ。

おまけに運転席側のサイドバイザーが割れている。

「このやろう!」と思っていると、車道の拡幅作業をしていたロータリーが戻ってきて、運転手が平謝り。

その後、その会社の担当者もやってきて補償の打ち合わせ。

この後もう一泊して別の山を目指す予定だつたが、落ち着かないので一旦帰宅して修理をすることにした。

 帰途ではもちろん入浴私設に寄り、二日分の汗を二度洗ってすっきりしてきた。

  『(幌加内)坊主山』、いやあ、いい山だったなあ。

今度はHiromiを連れてってやらなくちゃあ!

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