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2022.7.3 『360m峰』  咲き誇る「ジギタリスプルプレア」

   土曜日の夜外気温が一晩中、

22℃から下がらないまま、

車の窓4枚を網戸にして寝ていると、

日曜の早朝カラスの鳴き声に起こされた。

そばの木の上で数羽が会話をするように鳴いている。

うっせ~っ!

それでもウトウトしながら、

6時近くまでは寝ていた。

 この日の予定は、

前日の「ボタ山」から眺めた伐採地を歩くこと。

そこで目にする風景に期待したい。

それで地形図を見てみると、

この伐採地へ続くと思われる林道が二本ある。

その一本に入ってみることにした。

林道の入口は上砂川市街地から、

「上砂川温泉」に向かう道々沿いにあった。

 7時近く、林道入口をスタート。

この林道にゲートはなかったが、

いきなり深そうな泥んこがあり、

とても車で進入する気にはなれない。

また、車両が侵入した痕跡もなかった。

 林道を歩き出すと間もなく、

右手の小沢越しに伐採地が見えた。

林道が続く尾根の一本西側に当たる。

林道は高度を上げながら南下を続け、

小沢の源頭付近で大きく弧を描いて、

一本西の尾根に乗り替えて北上する。

つまり奥まで行って戻るようなかたちになる。

林道はこの弧を描く辺りから荒れだして、

もう廃道になって久しいようだ。

濡れた草を漕いでいくので下半身が湿る。

なのにHiromiは面倒くさがってスパッツを付けていない。

濡れた下草によどんだ水たまりが続く。

けっして気持ちの良い林道ではない。

ただひたすら素晴らしい風景を期待しながら歩を進める。

 北上を続ける林道は、

高度を落とすことなく続き、

330で突然前方が開け、

待望の伐採地に飛び出した!

素晴らしい!

天候も晴天となり、

絶景が広がっていた。

そんな風景を更に楽しもうと、

その辺りの最高標高点を目指す。

作業道をつないで上へ。

周囲にはスタートしてすぐ咲いていたピンクの花が、

そこら中に咲いている。

山野で目にする花を、

「きれいだな」、「かわいいな」と感じる私だが、

それを帰宅して名を調べる気にまではならない。

ところがここには調べずにはいられない、

すごい光景が待ち構えていた。

一面ピンクと白い花が咲き乱れるところに出くわした。

まさか人が好まぬ殺伐とした伐採地で、

花の楽園に遭遇しようとは・・・

 この辺りで最も高いところは、

等高線で拾うと360mピークだった。

そこに上がる過程がまた素晴らしい。

ここは360度の風景が楽しめる。

この日ここに登ったことを、

Hiromiと二人心から良かったと思える。

そしてその時点では名も知らぬピンクと白の花が、

こんなにも咲き乱れているとは、

全く想像できなかった。

どこでもバカにすることなく、

コツコツと登ってきたご褒美が、

ここにもあった。

 下山は長い林道を戻ることをせず、

そのまま藪に入り小沢に下って、

駐車地を目指すことにした。

作業道をつないでなるべく下部まで下り、

意を決して藪に突入。

ところがいくらも進まぬうちに、

草刈りされた作業道に出た。

この作業道は伐採地のものとは別だ。

何の作業道かは不明だが、

それを楽々下って行くと小沢に出合い、

その向こうにハイエースが見えていた。

なんという楽で短いショートカットか!?

次回はこのルートを登ろう。

いやあ、いい日だった!

Hiromiともども満たされた気持ちで帰途に着き、

ゆったりした時間を過ごして、

夕方あらためて「反省会」!

帰宅して家の花図鑑を見てみたが、

この日出会った花を見つけられず、

写真を渡して女房に丸投げしてしまった。

それに対し嫌な顔一つせずに調べてくれる女房だ。

そして「グーグルレンズ」なるものを教えてくれた。

その結果「ジギタリスプルプレア」と判明!

難しい名前だねえ・・・

 

 

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