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2022.12.29 『八ツ瀬』(221m)  ここにも大規模崩壊地が・・・

 昨日はHiromiの仕事納めで、

今日から長い年末年始休暇に入った。

それでとりあえず年内最後の車中泊山行とし、

1泊2日の準備をして今朝Hiromiを迎えに行き、

厚真町に向かった。

ところが車中で話すHiromiは元気がない。

そしていつものように寝入ってしまった。

明らかに過労で体力が減退している様子。

モチベーションも上がらないようだ。

それで車中泊を中止し今日の山行後帰宅して、

自らの寝具でゆっくり休むことを提案した。

すると元気な時だと反発して2日間通して登る、

と言うのだが今回は素直に提案を受け入れた。

やはり疲れてるんだわ。

一旦帰宅は決めたが、

翌30日はまた日帰りで登るんだけどねえ。

 厚真町に入り予定した山へのアプローチ地点に着いてみると、

10日程前に降り積もった雪が道路の路肩にたまっており、

車の駐車スペースが確保できない。

それで変更を余儀なくされ、

他所に回るも条件は同じ。

仕方なく一旦厚真町市街地に戻り、

高丘地区に入って「八ツ瀬」に登ってみることにした。

この三角点ピークは私もHiromiも始めて登る。

 高丘地区の「ヤチセ沢川」に沿って伸びる、

地形図上の破線林道入口を駐車地とした。

道路向かいから土地の所有者と思われる人物が出てきたので、

駐車の許可を要請した。

すると「そこは全く問題ない」と言って了承してくれた。

ところでこの人物には見覚えがあった。

「どこ行くのさ? 三角点探すのかい?」、

と声をかけられたこの男性、

年齢は私より幾分年配か?

昨年も一昨年もこの辺りで会っている。

そして「三角点を訪ね歩いている」

と伝えたことがあった。

それで今回も「三角点を探すのか?」と尋ねてきたわけだ。

またその男性は農業の傍らハンターもやっており、

エゾシカ猟に精を出している。

ところがその男性曰くこの辺りのエゾシカが、

ずいぶん減ってしまったそうだ。

理由は4年前の「胆振東部地震」で広範囲において斜面が崩壊し、

笹原が激減したことで、

エゾシカにとってはエサ不足となり、

どこかへ行ってしまったと言うのだ。

なるほどそんなところにも地震の影響があるんだなあ。

 駐車地から林道を歩き、

巨大砂防ダムを越えてすぐ左手の尾根に取り付いた。

それを上がって行くと、

前方に早速崩壊斜面が現れたので、

それを登って笹の尾根上に上がった。

そしてそれを詰めて行くと一旦小ピークに立ち、

そこから尾根越しに見える風景に息をのんだ。

そこにはものすごく広い面積の、

地震による崩壊斜面が広がっていた。

この辺りの崩壊地はずいぶん見てきたがここは特に広範囲で、

やはりここ高丘地区と、

隣りの幌内地区が最も大きな被害を被ったようだ。

 すごい崩壊斜面はこの後歩を進めるごとに次々と現れた。

こんなことを言うと、

関係方面からおしかりを頂戴することになるが、

私は正直なところこの迫力ある崩壊斜面の風景が好きだ。

だから厚真町には何度も何度も足を運んできた。

もう雪をかぶってしまったので、

来年雪が融けたならまた必ずこの風景を見に行くつもりだ。

 尾根筋には作業道が刻まれていたのだが、

多くの部分で崩壊斜面に飲み込まれている。

それをつなぎ合わせ進むが、

つながらないところは笹原を歩く。

そしていくつかのピークを越えて、

目標の「八ツ瀬」に到着するも、

うっすら積もった雪の下の三角点標石が見つからない。

Hiromiと二人、そこら中をストックでつつきまわした。

すぐそばまで崩壊斜面が迫っていたので、

あるいはそれに標石ごと飲み込まれたか?

この再捜索も雪が融けてからの課題としよう。

とりあえず、

四等三角点「八ツ瀬」

  ちょっと残念な気持ちのままピークをあとにした。

また尾根筋の作業道を戻り、

風が来ないところで昼食とした。

空からは天気予報にない雪が降っている。

 いくつかのピークを越えて戻り、

最後のピークを登りきったところで、

東側の斜面を下って林道に下りることにした。

斜度はきついが適当な深さの積雪が滑落を防ぎ、

安全に下らせてくれる。

この下りの風景もなかなか迫力がある。

そんな急斜面の下降を好むHiromiが、

「これ楽しいねえ!」

無事林道に下り立ち一本道の林道を駐車地へ。

新たな崩壊地を確認できたことは、

私にとって貴重な山行となった。

 かたずけを済ませて帰途に着いた。

そし我が街江別市が近付くと、

また車が路外に飛び出していた。

今朝もこの近くで同様の光景を目にしたというのに・・・

 

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