ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

百人一首我流解釈 46~50

2023-06-06 18:58:59 | Poem

46

由良の門(と)を 渡る船人 かぢをたえ

行くへも知らぬ 恋の道かな (曽禰好忠・そねのよしただ・生没年不詳)

 

京都府の日本海側にある、由良川の川口にて、舟人が櫂(あるいは櫓)を

なくしてしまったかのように、行方のわからない恋です。

 

47

八重葎 茂れる宿のさびしきに

人こそ見えね 秋は来にけり  (恵慶法師・えぎょうほうし・生没年末詳)

 

「八重葎」とは、荒地や野原に茂る雑草の総称。そのような草の茂る宿に訪れる人もいないが、秋はくるものだ。

 

48

風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ

くだけてものを 思ふころかな (源 重之 ?~千年頃)

強い風が吹いている。

岩打つ波も砕けている。そのように私の恋も、心砕けるほどだ。

 

49

みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え

昼は消えつつ ものをこそ思へ  

 ( 大中臣能宣朝臣・おおなかとみのよしのぶあそん・九二一~九九一)

 

「衛士・えじ」は篝火を焚いて、皇居の門を警護する人たちのこと。

その篝火のように、私の恋は燃えているのだ。

 

50 

君がため 惜しからざりし 命さへ

長くもがなと 思ひけるかな (藤原義孝・九五四~九七四)

 

あなたにお逢いできるのでしたら、我が命さへ惜しくはないと

思っていたが、お逢いできました今は、ながく生きていたいと思います。

(勝手にしやがれ。わたしの本音 笑)


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