Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

孫の力

2010-02-12 08:04:03 | 読書
島泰三著 中公新書 (2010/01).

帯のイラストの目力がキャッチー.「かって孫だったすべての人へ」とある.自分には祖父の記憶がなく,子がいないので当然孫もいないのだが,サル学者による孫の観察記録というところに興味があった.

サルはしょっちゅう子を作り,また子はすぐにおとなになって孫をつくる.子 A の孫育てと自分の次の子育て (対象は A の弟・妹にあたる B,C,E...) が同時進行するから,孫になんか構っていられない.
また江戸時代の平均年齢は30何歳で,生きているうちに孫を見られるのは例外的.孫の世話をやけるのは現代の人類だけらしい.

観察対象の孫娘の名前は母親との約束でヒミツである.この子の 6 歳までの記録.

イヌは命令を聞くがサルは命令をきかない.ヒトはサルの仲間だからヒトの子は命令を聞かないという.自分の身近にはこの年齢のこどもはいないが,周囲のおとな,とくにおとなの女性の行動がこの子の行動に重なって見える.逆に言えば,この子がおとなの女性のようにも見える.

それだけではない.「子どもの遊びには終わりがない.一つのことを飽きず繰り返し...」と言うが,私すなわちブロガーはトランプのひとり遊びを繰り返すことが多い.幼児に退行しつつあるのだろうか.

この記録はどこまでが,どこの子にも当てはまることなんだろうか.男の子はどうなんだろう.この子はひとりっ子らしいが,兄弟姉妹がいたらどうなっただろう.
この子が高校生くらいになって,この記録を読んだらどう反応するだろう.
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