Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

水銀灯が消えるまで

2010-02-26 08:41:14 | 読書
東 直子 集英社文庫(2010/02)

出版社の CM によれば
*****遊園地で交錯する奇妙でいとしい人間模様
その遊園地には、なぜかわけありの人々が集まってくる。勤め先の金を持ち逃げした女性銀行員。愛人に会社をクビにされた美人……彼らが織りなす、切なく不思議な全6編+番外編。*****

ブックカバー (酒井駒子) が良い.焼酎のお湯割りのシミを作ったが,これもこの一冊だけに固有のデザインとしては悪くない.

人物は奔放に行動するが,ストーリーはないような短編集.ウエットではない.ユーモアは感じられる.解説 (穂村弘) の文章を借りれば「登場人物のぼろぼろで支離滅裂な自由さに奇妙な憧れを感じてしまう」ということだ.「道ばたさん」と「横穴式」が記憶に残りそう.「水銀灯が消えるまで」というタイトルは文庫化に際してつけられたので,こういう作品はない.

著者はまず歌人としてデビューしたらしい.解説にも何首か引かれていた.こんどは歌集を読んでみようか.
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