Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

音楽字典 ハープと琴

2018-02-03 11:05:28 | 新音律
ハープは弦一本ずつがそれぞれひとつの音の高さに対応している.だから,たくさん弦がある.このようにそれぞれの音高に対してそれぞれの音源を持つ楽器の名前の尻尾に,ハープ・琴をつけるらしい.
ハープに鍵盤を付けたのが,ピアノの先祖だろう.かってピアノは「洋琴」とよばれたようで,野村あらえびす先生の著書には洋琴協奏曲が登場する.「風琴」はオルガンで,アコーディオンはハンディなオルガンだから「手風琴」.ハーモニカは音が並んだ長屋みたいだが,マウス・ハープ,ブルース・ハープと呼ばれ,「口風琴」と訳されたことがある.
中国の楊琴のことを洋琴とも書くらしいが,この楊琴も一音源一音高の楽器である.ツィンバロンの仲間である.

「木琴」「鉄琴」に琴がついているのも頷ける.英語にはハープが入っていない...とおもったら,ビブラフォンのことを「ヴァイブラハープ vibraharp」というのだった.ただしこれは商品名かもしれない.
コップのふちを擦ると音が出て,コップの中の水 (酒でもいい) の量で音高が変わる.コップをずらりと並べると「グラスハープ」という名前で楽器扱いされる.

一音源一音高楽器は民族楽器に多く (例えばパンフルート),楽器のひとつの初期形態かもしれない.ただし言語学的には,「ハープ・琴 = 一音源一音高」説は偶然の産物かもしれない.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg