Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

日本の童画家たち

2006-10-17 21:16:28 | お絵かき
上 笙一郎 「日本の童画家たち」平凡社ライブラリー (2006/8).

「BOOK」データベースよりによれば「竹久夢二、武井武雄、初山滋、加藤まさを、蕗谷虹児、中原淳一、いわさきちひろ、長新太、安野光雅などなど、明治から現代までの代表的な童画家45人の足跡を簡にして要を得た文体でつづった、ありそうでなかった貴重な日本児童出版美術史の労作」.腰巻きに言うには「幼いころ誰もが好きだった 絵本童話の挿絵を描いた画家たちのプロフィール」.

ひとりの画家にさかれたスペースは3-4ページでちょっと物足りないが,文章がいい.解説 (川村伸秀) には,著者はふつうなら数ページ書ける情報を数行に圧縮して書いているとある.いわさきちひろの絵に対する「母性の心情に立脚しているといってもけして退嬰的ではなく,向日的・人間信頼的」という文章などまことに的確ではありませんか.少年倶楽部時代の山口将吉郎・伊藤彦造・椛島勝一あたりを入れるのなら,戦後の山川惣冶・小松崎茂あたりも入れて欲しかったという気もする.

挿絵も一人の画家に対して一枚だが,もともとは「日本の童画」という全13巻からなる画集の解説文だったのですね.絵が見たいので,図書館に行くことにしよう.

ぼくが好きだったのは初山滋だが,このひとは恋愛結婚した相手が太って彼の美意識にそわなくなったというので離婚してしまったのだそうだ.丸木俊は「原爆の図」しか知らなかったれど,絵本も作っていて,そこに描かれた女性はなかなか色っぽい.

この本とは関係ないが,先日テレビで,椎名誠が山下洋輔の絵本「もけら もけら」を紹介していた.この絵本のもうひとりの著者,元永定正についてもっと語る必要があったのではないだろうか.もう一冊の洋輔絵本「つきよのおんがくかい」も楽しそう.

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2 コメント

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Unknown (うる)
2006-10-24 19:43:40
「つきよのおんがくかい」読んだことあります。こども図書館で見かけて、山下洋輔の絵本かーと思って手に取りました。

楽しい絵本でしたよ。どうぶつたちが熱くジャムセッションしてました♪
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つきよのおんがくかい (16トン)
2006-10-25 10:20:37
なるほど.わりと図書館には行くんですが,こども図書館というのは思いつきませんでした.



あっ うるさん おひさしぶり.



ブロードバンドのパソコンお持ちでしたら

www.michalevy.com/gs_download.html

もいいですよ.コルトレーンのGiant Stepsのアニメーションです.
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