Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

佐々木マキ「ノー・シューズ」

2021-10-07 09:07:51 | 読書
亜紀書房 (2014/5).
シェ・モモで買った本.

出版社の内容紹介*****
ある絵描きの肖像(ポートレート)
佐々木マキの自伝的エッセイ集!! 貴重な1コママンガ50枚も一挙収録!!
マンガ家デビューから『やっぱりおおかみ』などの絵本創作の背景や『ガロ』で出会った人々との交流までを綴った書き下ろしエッセイ「ノー・シューズ」。神戸の下町で過ごした幼少期を描いたエッセイ「ぼくのスクラップ・スクリーン」。珠玉のエッセイとともに不思議な1コママンガの連作「スカラマンガ」も収録!
*****

ガロで見ていた頃は,この作者は男性か女性か 疑問に思った.
著者は反体制派だがノンポリという印象を持っていたので,朝日ジャーナルへの登場はちょっと意外だったが,小規模な社内政治の具として使われたらしい,と言うのが「ノー.シューズ」にある著者の観測.利用されている振りをしてこちらも利用してやれ,と思って何も言わなかったのだそうだ.

50 枚の「スカラマンガ」を一挙に (よ) み通すのはちょっと辛い.

まえがきの冒頭に文章は苦手だったとあるが,著者の文章はマンガよりずっとわかりやすい.でも「ぼくのスクラップ・スクリーン」の内容そのものはなかなかシュール.
たとえば,新湊川は大きなドブ川あるいは露天の便所地帯で満足に水のあったことがない代わりに,犬猫の死骸を含め,ゴミならごまんとあった.両岸には延々と数百のバラックが,便所は川に乗り出す格好でこびりついていた.年中行事のように大水が出て,街中が新湊川と化した...とか.

著者は 1946 年神戸生まれ.まぁぼくと同世代.

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