Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「マチスのみかた」就中「映画マチス」

2023-06-18 08:56:35 | 読書

猪熊弦一郎「マチスのみかた」作品社 (2023/4).
「みかた」は,見方 ?  味方 ?

目次*****
マチス / マチスとデッサン / マチス訪問記 / デッサンとマチス / マチスの道 / マチス覚書 / マチスの奇蹟 / 映画マチス / マチスとフォーヴィズムの作家たち / マチスを想う / マチス先生の死 / マチス先生の思い出*****

著者 1902-1993 が戦前から長年にわたり,マチス 1869-1954 についてあちこちに書いた文章の集成.呼び方に「先生」が付いたり付かなかったり...
カラー図版のページが文章のページに挟まれていて,文中で注番号で図版を指定する.この仕組みはオリジナルの文章にはなくて,この本独自だろう.
著者が言うマチス作品のタイトルと図版の作品タイトルが微妙に違ったりする.「緑のエシャルプをかけた帽子」と「帽子の女」とか...

冒頭の「マチス」の出典は美術出版社 1951.この年に国立博物館でマチス展が開催されたそうで.カタログの文章かもしれない.「マチスとデッサン」,「マチス訪問記」などはこの冒頭の文章と重複が多い.本書最後の「....思い出」 (淡交 1993) は著者の最後の文章かもしれないが,ここでもマチス訪問が語られる.落語家が 40 年の間を経て同じ噺をするようなもので,それはそれで面白い.

ソフトカバーだが美しい本.
昔のハードカバーの豪華本はそれはそれで懐かしいが,美しい図版は印刷技術の進歩を感じさせる.

 

本書にある「映画マチス」(芸術新潮 1951) なる映画を Youtube に探したが失敗した.下に埋め込んだふたつの Youtube 動画は該当するの映画一部からコピペしたものらしい.第2の動画では洋食皿をパレットに使っている.

 

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