Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

人類が消えた世界

2008-06-06 09:09:06 | 読書
アラン・ワイズマン著,鬼澤忍訳 (2008/05) 早川書房.

出版社自身による内容紹介...ぼくはこれを読んで買ってしまった!...によれば

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TIME誌が選ぶ2007年ベストノンフィクション第1位!

いま人類が忽然と姿を消したら、世界各地ではいったい何が起こるのか。
住人を失ったあなたの家は、その時点から腐りはじめ、100年後には煙突のレンガなどを除く屋根や壁のほとんどは崩れ落ちるだろう。
高層ビルを擁する大都市もまた、地下への浸水から崩壊し長くはもたない。
人類なきあとにはどんな動物たちが地上を闊歩するのか。イヌはもはや人間なくしては生きられないが、ネコは小動物を狩りながら自由を満喫するだろう。アフリカで人間の後釜に座るのはヒヒかもしれない。
人間が残したいと思う文化的生産物は、銅像などを除けば、ほとんどが数万年のうちに跡形もなく消え去るが、プラスティック粒子、放射性物質などはその後も地球の環境に大きな影響を及ぼし続けるだろう。
また、テレビ番組の電波は宇宙空間を永遠にさまよい続け、どこかの生命体の退屈を紛らせるかもしれない……。
最新の科学的知見にもとづき、あらゆる側面から人間の営みを見つめなおして語る壮大な未来予測。

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「なぜ人類が消えたか」という問題は不問にして,とにかく人類が消えたらどうなるかを描くという視点が◎.内容は地理・歴史・地質学・考古学・人類学・生物学・化学・土木建築学・原子力工学等々にわたっている,こういう本はなかなか日本人には書けない.
一気に読める本ではない.こうした本に手を出さないひとのために, コミックに翻案して漫画週刊誌にでも連載したいところ.
原題は World Without Us で.ハードカバーのイラストも良い.この日本語タイトルはセンスがないと思うが,きっと出版社が決めたのでしょう.




人類がいかに地球をめちゃめちゃにしたかを強調する本ということで,環境破壊養護派 ? からは異論が出そうな部分もある.
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2 コメント

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爆問学問 (みなが仙人)
2008-06-07 18:23:06
この本は読んでいませんが、爆問学問でオランウータンを観察している、京大の先生の話は面白かったですね。
ヒトは変な(ムダな?)生物で、今は進化の停滞期にあるかもしれない。いつか急に進化速度が速まって、たとえば、オランウータンのように親の面倒を見なくなれば、ヒト社会は激変する!

それとは別に、生物学者にアンケートすると、X(忘れた)年後にはヒトは存在しないと、全員が予想していますね。
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Unknown (16トン)
2008-06-08 12:03:54
個体としてのヒトが死ぬのは確実ですが,人類滅亡はそれほど自明ではないようです.地球がなくなっても人類は残るという SF もあるくらい.
この本によれば,人類さしあたりの問題は人口増加で,少子化は望ましい方向ということになりそう.
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