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シオドア・スタージョン, 若島 正 (編) ,河出文庫(2008/4).
「BOOK」データベースより
白痴の少女の美しい手に魅入られた青年ランは、その手を我が物とするために少女の家に移り住むが…エロスとタナトスの極致ともいうべき異形の愛をえがいた絶品「ビアンカの手」、頭と左腕を残して砂に埋まった男の内的世界を追求して圧倒的な「海を失った男」、交通事故で妻を亡くした男が、墓地で出会った不思議な男に墓を“読む”術を習う「墓読み」の三大傑作に、本邦初紹介の力作中篇「成熟」「三の法則」「そして私のおそれはつのる」、さらに名短篇集『一角獣・多角獣』から「シジジイじゃない」「音楽」を収録。めくるめく思考のスリルと異様な感動に満ちた不滅のスタージョン・クラシックス。
数十年?前に『一角獣・多角獣』を意識しながら読みそびれたので,これがこの作家の初体験.こうした小説がパルプ雑誌に載っていたと思うと,アメリカ文化も底が深い.「成熟」のように,ストーリーがはっきりしているものは,読みやすいけれど,表題作のような訳の分からないもののほうが魅力がある.多少ともバンドでジャズを経験したヒトが「三の法則」を読んだら,ちょっと恥ずかしくなるのでは...
編集の若島先生は京大の授業でこのうちのいくつかを使ったことがあるそうだ.先生はおっしゃる,「この短篇、さっぱり何が書いてあるのかわかりませんけど、でも凄い!」表題作についてこう言った学生こそ理想的なスタージョンの読者である...と.
あとがきでも触れられているが,「ビアンカの手」をなぜ「ピアンカの両手」と訳さなかったのだろう.
このカバーデザインは◎.ぼくはカバーで本を選ぶ傾向がある.
「シジジイじゃない」のシジジイは syzygy で,朔望(さくぼう)すなわち地球・月(あるいは地球以外の惑星)・太陽が一直線に並ぶことだそうです.ぼくが知っているシジジイズ(シジジーズ)はオクターブ43音の音律でオンガクしているユニット.
「BOOK」データベースより
白痴の少女の美しい手に魅入られた青年ランは、その手を我が物とするために少女の家に移り住むが…エロスとタナトスの極致ともいうべき異形の愛をえがいた絶品「ビアンカの手」、頭と左腕を残して砂に埋まった男の内的世界を追求して圧倒的な「海を失った男」、交通事故で妻を亡くした男が、墓地で出会った不思議な男に墓を“読む”術を習う「墓読み」の三大傑作に、本邦初紹介の力作中篇「成熟」「三の法則」「そして私のおそれはつのる」、さらに名短篇集『一角獣・多角獣』から「シジジイじゃない」「音楽」を収録。めくるめく思考のスリルと異様な感動に満ちた不滅のスタージョン・クラシックス。
数十年?前に『一角獣・多角獣』を意識しながら読みそびれたので,これがこの作家の初体験.こうした小説がパルプ雑誌に載っていたと思うと,アメリカ文化も底が深い.「成熟」のように,ストーリーがはっきりしているものは,読みやすいけれど,表題作のような訳の分からないもののほうが魅力がある.多少ともバンドでジャズを経験したヒトが「三の法則」を読んだら,ちょっと恥ずかしくなるのでは...
編集の若島先生は京大の授業でこのうちのいくつかを使ったことがあるそうだ.先生はおっしゃる,「この短篇、さっぱり何が書いてあるのかわかりませんけど、でも凄い!」表題作についてこう言った学生こそ理想的なスタージョンの読者である...と.
あとがきでも触れられているが,「ビアンカの手」をなぜ「ピアンカの両手」と訳さなかったのだろう.
このカバーデザインは◎.ぼくはカバーで本を選ぶ傾向がある.
「シジジイじゃない」のシジジイは syzygy で,朔望(さくぼう)すなわち地球・月(あるいは地球以外の惑星)・太陽が一直線に並ぶことだそうです.ぼくが知っているシジジイズ(シジジーズ)はオクターブ43音の音律でオンガクしているユニット.
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