Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

レーザープラズマ粒子加速器研究会

2009-01-30 11:04:09 | 科学
レーザープラズマ粒子加速器とは,レーザーをプラズマに入射して波 (プラズマ波) を作り,その波の電磁ポテンシャルで電子・陽子等の荷電粒子を加速する装置のこと.
高エネルギー物理学の研究には高エネルギー粒子が必要.エネルギーを上げるには一定の装置長が必要.いまの加速器では1メートルで加速出来るのはせいぜい10の8乗電子ボルト (100MeV) なので,たとえばエネルギー10の12乗電子ボルト (1TeV) の電子を得るには10キロメートルの加速器を作らなければならない.レーザープラズマ粒子加速器を使えば,この10キロメートルが10メートル程度に短縮出来る可能性がある.

というと SF みたいだが,すでに3センチ余のプラズマで10の9乗電子ボルト (1GeV) の電子を得たという実験がある.でもこれを30メートルにすればエネルギーも1000倍か,と言われるとそうはいかない.多段加速と言う技術が必要である.

1月末にこのレーザープラズマ粒子加速器をテーマとする研究会に参加させてもらった.多段加速もさることながら,今すぐに実現出来るエネルギーでこの加速器の応用を探すほうに話題が集中.1億電子ボルト (100MeV) が出せるレーザープラズマ粒子加速器ならたくさんあるのだが,このエネルギー領域では x 線に変えるくらいしか使い途がない.困るのはいつも同じエネルギー分布,同じ電荷のビームが出ないこと.
プログラムはこちらにあるが.微妙にきな臭い話もあった.1330から翌日1230までだったが,なかなか濃い時間だった.

カットのぱらぱら漫画は プラズマ核融合学会・プラズマ応用粒子加速器専門委員会のホームページ用に作ったもの.再読込する毎に再生します.
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