大学の実験について,最近なぜか2箇所で話題になった.かって「実験法」と称する畳の上の水練のような講義を受け持っていたので...
実際の実験は料理のようなもの...と,講義で言ったこともあり,言わなかったこともある.今にして思えば,以下のようなこともノートしておけば良かった.その講義ノートがまだウェブに残っていた.
http://home.hiroshima-u.ac.jp/beam/ogata/ExpMtd.pdf
どちらの場合もまず,こうしたらおいしかろうというイマジネーションが必要.もっとも実験テーマ (献立) を自分でつくれるのまでには年期が必要.学部の学生実験はほとんど大学側がお膳立てするが,あれはホントの実験ではない.
どこで何を買えば安く早く手に入るかという,材料の調達がポイント.材料を洗って切った後で初めて煮たり焼いたりできる,この手順を読まないと能率が悪い.途中で醤油がない (ビスやナットがない) なんてことがないように.ちなみにないときは隣で (隣の研究室で) 借りること.煮込むのに時間がかかるときは,まず火に掛けて,その間に他にできることをやる (カレーを煮ながら,サラダを作るように,実験でも真空引きなどをのかたわらで...).
特殊な料理のときは,あるいは新しいレパートリーを試みるときは,鍋釜 (実験装置) の図面をひいたり,自分で作ったり.
レポート,ゆくゆくは論文を書くのは,レシピを公開するのと同じ.追試して同じ味が再現できないと,データねつ造などと言われかねない.
なんてね.
実際の実験は料理のようなもの...と,講義で言ったこともあり,言わなかったこともある.今にして思えば,以下のようなこともノートしておけば良かった.その講義ノートがまだウェブに残っていた.
http://home.hiroshima-u.ac.jp/beam/ogata/ExpMtd.pdf
どちらの場合もまず,こうしたらおいしかろうというイマジネーションが必要.もっとも実験テーマ (献立) を自分でつくれるのまでには年期が必要.学部の学生実験はほとんど大学側がお膳立てするが,あれはホントの実験ではない.
どこで何を買えば安く早く手に入るかという,材料の調達がポイント.材料を洗って切った後で初めて煮たり焼いたりできる,この手順を読まないと能率が悪い.途中で醤油がない (ビスやナットがない) なんてことがないように.ちなみにないときは隣で (隣の研究室で) 借りること.煮込むのに時間がかかるときは,まず火に掛けて,その間に他にできることをやる (カレーを煮ながら,サラダを作るように,実験でも真空引きなどをのかたわらで...).
特殊な料理のときは,あるいは新しいレパートリーを試みるときは,鍋釜 (実験装置) の図面をひいたり,自分で作ったり.
レポート,ゆくゆくは論文を書くのは,レシピを公開するのと同じ.追試して同じ味が再現できないと,データねつ造などと言われかねない.
なんてね.
昔の実験サイズなら(今は微量でやることが多い)、生化学実験は料理そのもの。なぜなら生化学実験の材料は、食材と同じ生体だから(特殊な生物や毒のあるものは除く)。カップとメスシリンダーなどは同じ計量器。実験室にずらっと並んだ試薬は、塩、砂糖、調味料、香辛料・・(毒物もあるが)。まあ、例を挙げれば切りがない。
と言うことで、料理を始めれば上達するのではないかと、密かに思っています(笑)。すぐに生化学実験と同じ心境になって、ノートをとるにちがいない。実験ノートがないと、データ捏造を疑われる?料理の場合は大丈夫か。
表紙は,ねこを高いところから落っことすという物理実験!?です.出典は,戸田盛和「おもちゃセミナー」日本評論社(1973).大きな声では言えませんが,無断転載です.戸田先生 大目に見て下さい.
生化学実験はたしかに料理そのものでしょうね.でも物理実験のほうが料理と距離があるので,喩えとしては面白いかも.
料理を始めて上達なさることを期待しております.
こんなことを学部の学生に言っても分かるわけはないけど.