abymanの思考の旅日記

思考に思いついたこと。目に焼きついた風景の日記。

バブー(魔物)のこと2

2020-05-15 21:17:34 | 日記

ある日、漁を終えた父は海岸端を歩いていた。
遠くの岸壁に黒くうごめいている塊を見た。
「あれがバブーなんか?海神様が陸に上がって来たんかもしれん」
父は怖さも忘れたように黒いバブーのところに歩いた!
不思議に怖さを感じなかった。それより、黒いものの正体を知りたかった。
父はバブーの前に立っていた。
黒い正体は、何千何万という蛇が交尾のために木に巻き付いてうごめいている姿だった。
父は息を呑み、その場に立ち尽くした。

僕は父の焼酎の量が気になった。赤い顔、父の目も充血したように赤い!
僕にとってバブーは父だったのかもしれない。
父は静かに、
「お前な、世の中の実態とは、こんなもんや」
僕は俯いている。
父は、
「でもなバブーより何より人の方がよっぽど怖い」

18歳の時に書いたバブー(魔物)はつづきがあるが、
長いので止めます!


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