aCappella好き♪

「空中庭園」角田光代

もう一冊。

・・・この本は、とてもとても苦しかった。
表面上は、すごく幸せでありきたりな「家族」の話。
出だしからいきなり、我が家とちょっぴり似ていて・・・
思わず重ね合わせたところに、それぞれの秘密。

どうしても、マナやコウが子供たちに、
夫婦が自分たちに、母が母に見えてしまう。

夫は浮気し放題だわ、
実家の母とは溝があるわ、
高校生の姉も、中学生の弟も
親が考えてる以上に「ませてる」(この書き方とは
ニュアンス違うんだけど、あえてこう書く)わ、

玄関のドアはカギもかけてないのに
家族それぞれの心はしっかりと
頑丈なオートロックで守られていて、
読み進めるほどに「仮想のしあわせ」が暴かれていく。

章ごとに、家族それぞれが「私」の立場で書かれてる。
心の中を深く覗いてみれば、
第三者には理解できなかったこともみんな
自分なりの言い訳や理由があってのことで・・・・
どれも正しくないなんて言えない。

世の中に悪い人なんていないんだ、
立場が違えば考えも違うし
痛む場所、平気な場所、人それぞれだ、と思えてくる。
「相手を許せる」人でいられたら、
ムカつくこともないし、傷つくこともない。
真の平和がそこにある気がする。
ただ、心の中を、素直に、正直に、
相手に伝えることさえ出来たなら・・・。



ウチの家族ももしかして・・・??と
懐疑心を抱いては、「そんなはずない」と打ち消す。
秘密は、墓まで持っていけるものなんだ。
なにもなければ・・・。
人を信じていたい私には、
後味の悪さが残った。

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コメント一覧

るか
かこさん{メール}
再コメントありがとうございます。

<色:#0099ff>>るかさんは、家族の年齢とか、私より、現実味があるんだね。</色>
・・きっとそうでしょうね。
自分が娘だった頃の視点と違うなぁって、
この頃は「親の立場」の方に立つことが多くなって(笑)
思うことが多々あります。

重松清さんの『希望が丘の人々』ですね{ハート}
探して読んでみます、ありがとう。
今風のテーマだね。

この頃、自分が死んだ後のこととかも
よく考えます。
死ぬのは怖くない。
幸せに生きた人だ、とみんなに言って欲しい。
でも、残った子供や夫、親たちを思うと
まだまだがんばらなくちゃ、と思う。
死ぬのは怖くないけど
痛いのは嫌だから、老衰まで
元気で長生きしようと思ってますけど{びっくり}(爆)
かこ
きっと、私が映画を観た時は、娘たちも小学生だし、あんまり、実感なかったかも・・・
るかさんは、家族の年齢とか、私より、現実味があるんだね。
でも、るかさんちは、家族の絆はばっちりそう。

私が、最近読んでよかったのは、重松清さんの『希望が丘の人々』
亡くなった奥さんが学生時代過ごした町に、父子3人が移りすむ話。
いじめや、モンスターペアレンツ、今時のいろんな問題が盛りだくさん。
でも、なんだか、全体にさわやかで、早く先を読みたいと思ったよ。
ぜひ、読んでみて~、結構、長文です。
るか
かこさん{メール}

お返事遅れてごめんなさい。
コメントありがとうございます{キラリ}

読みましたかーーー{YES}
キョンキョン主演で映画化されてたんですね{ハート}
知らなかった~

確かに、最後は希望の光が見えてたかもしれません。
でも、私にとっては
「うまく行ってる」家族が虚像だった、という時点で
ものすごくショックです。
コウくんなんか、早々と経験しちゃってるし(そこ?)
親には見えないところで
予想外の人格持ってるんだなぁ、って思った。
ウチもそうなのかなぁ?(笑)

でもね、家族なんて
互いに演じあってるところがあると思う。
気を使い合わなきゃ、上手く行くはずないもんね。
幸せは自分の努力で手に入れるもんだと
思ってる私自身、いろいろ苦労はしてますもん(笑)
読者に疑問を投げかけるのが、良い本なのでしょうね。
おススメがあったら、教えてくださいねー{ルンルン}
かこ
お久です。
私も彼女の作品何冊か読んでるんだけど、空中庭園はきょんきょん主演の映画をみました。
確かに家族がばらばらでこの先どうなるのという不安がよぎるよぎる、
でも、映画はなんだか希望の光がさす終わり方だったよ。
本は違うのかな・・・
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