2024/12/3 西上州・碧岩西稜
あしひきの山のまにまに
晩秋から初冬にかけての山といえば、西上州
紅葉もさることながら、藪岩の小径を辿る楽しさがある
碧岩は西上州の奥深くに位置する尖塔
山裾に三段の滝を有し、ハイキングはもとよりクライミングも楽しめることから藪岩マニアから愛されている
初顔合わせのyukさんと息合わせに丁度いいかと、西稜へ行くことにした
碧岩西稜は12年前に一度辿ったことがある
この時も、登攀トレーニングとしての山行だった
朝集合で車を走らす
南牧村に入ると道に霜が降りていて路面が白い
勧能を過ぎて熊倉の登山口
さすがに平日、他の車はない
と思っていたら、歩き始める直前に一台駐車場に入ってきた
居合沢を縫うようにつけられた登山道を行く
丸太橋は今にも崩落しそうなものもあって、かなり怖い
三段の滝を眺めながら左岸を回り込んで滝上
ここから見える第一コルを見送って、ケルンと赤布あるルンゼを行く
ルンゼは所によってグズグズなので慎重に
岩壁に突き当たったところでロープを出して、コルへと向けて登り始める
フリクションも効くし、登山靴のままでも不安はない
コルに残置もあるけど、50mロープは半分も出ていないのでこれを見送り岩稜を右上
テラスとなった場所に残置があり、ここでピッチを切る
2ピッチ目はyukさんリード
一か所、高低差のある所を乗越すところが少し面白い
3ピッチ目をリードして岩リッジ手前で切る
この先は藪の斜面となるので一旦ロープを仕舞う
グイグイ登って、北西壁がよく見える場所を過ぎると再び岩場が現れる
ここが西稜の中でも一番すっきりとした岩場で、面白い所
ロープを出しながら「リードします?」と、yukさんに水を向けると「行きます!」とのこと
色々ルートはとれる所だけど、yukさんは右にトラバースしてから直上
いくつか残置もあるのだが、ぐらつく岩もあるので要注意
立ち木でピッチを切って、続く藪岩をひと登りで碧岩の頂
西上州の山々が一望できる
山頂からは南稜を下るのだが、急な岩場もあるので慎重に
不安があれば、懸垂下降したほうが良いだろう
径を大岩へと向かう
大岩からは、碧岩の尖塔が美しい
登っているときにはあまり感じられなかったトンガリがここで実感できる
神が御宿りし碧岩
そして、西上州の山波
あしひきの
山のまにまに
彷徨へば
巡り辿りて
ゆくへを思ふ
ありのままに歩く
自分と向き合う
そして、明日を想う
やはり、山は好い
sak