沢遡って、くつろぐ計画。
まずは紅葉を愛でながらの登山道もそれなりに気持ち良い歩き。
気分がなんとなく盛り上がってきたころに沢へと進路を変えるのだ。
さあ、目の前の流れを思うがままに遡れ。
くつろぎ、満たされる瞬間って?
たとえば、「沢登」でいうのなら、こうだ。
空はまぁ、蒼天は外せない。
大なり小なりの滝を試行錯誤しながら登るんだ。これはそれなりに楽しめればいいだろう。
そして、できればナメ床などの癒し区間経たうえで、詰めはヤブコギなしで登山道に出るんだ。
そこでクロマメの実などを見つけてはついばみ、そして笹原を静かに歩く。
思わず「いいねぇ」と、口をついてしまう。
もう、わかったでしょ。
そう。くつろぎ、満たされる瞬間とは、
好天のもと、ちょっと都合の良すぎるシチュエ-ションで身も心も心地よい風に吹かれる瞬間。
なんだよね。
大滝をひとつ巻きあがった先に見えてくるのが癒しのポイント。
気分が盛り上がってきたころに見える湯けむり。
そう、野湯だ。最高潮に盛り上がりを見せる場面。
くつろぎ、満たされる瞬間って?
山にもいろいろあって、山行途中に温泉が湧いているなんてことも珍しくはない。
もちろん、山小屋にある温泉でも充分すぎるぐらいに満たされる。
だがしかし、だがしかし。だ。
そこにひっそりと、湧き上がる野湯があったとするなら、どうだろう。
しっかりした湯舟があるわけじゃないから、湯につかるのもひと苦労するだろう。
湯加減だって、例外じゃあない。
熱すぎたり、冷たかったりする、そもそも野湯とはそういうものだ。
そんな中、湯加減を見ながら「どの湯だまりに入ろうか」なんて、いい歳したおじさんが我を忘れて
「キャッキャ、フフフ。。。」となってしまったりする。
もう、わかったでしょ。
そう。くつろぎ、満たされる瞬間とは、
自分が見立てたその野湯に入って、「熱すぎた」とか「ちょっとぬるいとか」そんなことを、仲間と笑いあう瞬間。
なんだよね。
野湯を後に遡り続けると、次第に流れは細く源流の様相。
食べごろを少し過ぎたクロマメの実などを頬張りながら行くのも楽し。
行け!荒涼とした景色の中、我々の行く手に遮る物などないのだ!
その先の景色を見ること。
美しい笹原にため息をつくこと。
最初の一滴を口にすること。
野の恵みに生かされること。
人それぞれに、くつろぎ満たされる山行計画。
そこにはいくつものシアワセがあるのだ。
ハイキング最高!
クライミング最高!
雪山最高!
ちょっとマイナ-だけど、沢登り最高!
河原を見つけて、最後のお楽しみ。
今日のランチは、シェフ・akiさんの逸品。
手作りパンに、野菜と鶏肉。
鶏肉がほど良くロ-スト、ホロホロで旨味が凝縮。
野菜は歯ごたえのあるキャロットが柔らかい鶏肉と相性抜群。
決め手は香り高いバジルソ-ス。
これをアルミホイルでくるんで、野焼きで温める。
外はサクサク。中はジュ-シ-なホットドック。
美味なり、そして心が満ちるなり。
くつろぎ、満たされる瞬間って?
また行きたい。
そう思えたなら、理由など無くてもいいでしょ。
sak