よく、教育熱心な保護者の方から、「宿題たくさん出してください。」と言われます。
理由は「毎日勉強する習慣をつけるため。」とか「課題がないと遊びやテレビばかりになってしまうから。」だそうです。
そのことは理解できます。
しかし、中には度を超えていると感じる保護者の方もいらっしゃいます。
1日分の宿題や勉強をきちんと行なっても、「それが終わったらなら、これやれ、あれやれ、もっとやれ!」と追い立てるのです。
親から見て勉強したりないと思えることがたくさんあったのでしょうが、これでは子供は勉強アレルギーになってしまいます。 勉強好きでない子供にとっては拷問に近いものがあります。
このやり方で本当に勉強の良い習慣が身につくでしょうか。
ほとんどの子供は勉強は好きではありません。だから、なるべく時間をかけなたくないはずです。 勉強は2時間3時間やっていればよいわけではありません。それにもかかわらず、2時間3時間と拘束しても、だらだらと集中せず勉強するだけです。ほとんど身につかないですし、本人も辛いだけで、いいことないです。はっきり言って時間の無駄です。そんな風に勉強するぐらいなら、外で友達と遊ばせたほうがよっぽどプラスになるはずです。
時に、このような親の姿勢によって、塾での指導が足を引っ張られることがあります。
何を言ってもやる気を出さなくなってしまうのです。もううんざり、と。そして、いずれ、親の「勉強しなさい!」と言う言葉に無反応になります。
これこそ、最も親御さんの恐れていた事態ではないでしょうか。
子供には「遊びたい!」と言う生来の欲求があります。これを我慢させるなら、いずれ大爆発を起こします。
それで、家庭での勉強は、特に小学生のときには、時間の長さより質を重視し、やるべきことをやったらそれ以上課さずに、好きにさせてあげてほしいと思います。
子供時代に学ぶのは勉強が全てではありません。友達との遊びを通して学ぶべきこともたくさんあります。・・・社会性、モラル、協調性、など、家庭の勉強だけでは学べないことが遊びにはあります。そして何より、子供の精神的・感情的・身体的必要も満たすのに不可欠です。
勉強すべきときもあれば、遊ぶべきときもあります。
どうか、親御さんがバランスの取れた見方をして、子供たちの遊びの必要を満たしつつ、勉強の大切さをご家庭でも教えていただけたらと思います。