学習塾にかかる費用については、そこに通う子供さんの現時点の学力、成績をどこまで引き上げるか(現状すでに高いのであれば、どう維持させるか)、そして志望校をどこに求め、これに合格させるか等々で違いがあります。
一般的に集団塾と個別指導塾とでは、後者の方が高いと思いますので、それをベースに考える必要もあります。
きわめて大雑把なくくり方ではありますが、今の成績が普通であって(通信簿で3と4が主流)、目指す高校がリーズナブルなところであれば、その月額は通う年数に応じて増減するように思います。
つまり、比較的長い期間通われるのであれば、その時々の費用は低く抑えられますし、この期間が短いのであれば、その費用はぐっと高くなるでしょう。
そうして考えれば、通塾期間の長さにかかわらず、その総費用は一定の範囲内で収まるような気もします。
「だったら、いよいよとなった時に塾に通い始めればいいじゃないか」と思う方が出てきそうですが、そこにはひとつ、見落としがちな問題が潜んでいます。
それは、too late to begin、つまり「はじめるには遅過ぎた」という問題です。
公立高校入試は5科目ですが、1・2年生時に(言葉は悪いですが)手抜き勉強の日々を送ってきた場合、3年生になってから急にやる気を出しても(これ自体、そんなに簡単にやる気など出てはこない話ですが)、1・2年生の単元が定着していない状態で3年の単元がわかるはずはありません。
そういう場合、どんなに頑張っても、1・2年生の復習と3年の単元消化の同時学習を遅滞なく進めていくことには無理があります。
その結果、どうなるかと言えば、「結局追いつかなかった」という空しさだけが残るでしょう。
ウサギと亀のたとえではありませんが、受験勉強を考えた場合、そこでウサギが勝つことはあまりにも困難なのです。