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●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる

2015年01月26日 00時00分05秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015012102000143.html)と、
【【私説・論説室から】地球儀を俯瞰(ふかん)しない外交】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015012102000167.html)。
nikkan-gendaiの記事【日本人拘束 安倍首相のバラマキ中東歴訪が招いた最悪事態】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156580)。

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                   伝えようとした人が現場にいたからです」

 「イラク戦争でバグダッドが陥落した直後に、かの地の病院を取材していた時、医師に投げ付けられたひと言だ。「日本人? 米国の味方だろ、帰れっ」・・・・・・米英が大義ある「テロとの戦争」と呼んだイラク戦争を、日本も明確に支持した。戦闘のために軍を送ったわけではなく「人道支援」であったが、それでも戦火にさらされた人々にとり日本は「憎き米国の味方」であったのだ」。
 そして、イラク人女性は「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした責任がある」といった。人道支援、非軍事支援、非戦闘地域・・・・・・いくら言葉を繕っても、「軍事」につながり、「戦闘地域」との境界はあいまいで、拡大する。

   『●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」


 「しょせん世界が見えていない「井の中の蛙(かわず)」なのである。「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」と大仰だが、単に原発や武器を売る相手国探しだろう。「積極平和主義」とは戦争には積極的だが、平和裏に行う連帯デモなど無関心なのだろう。まさに悪夢だ」。

   『●日米ガイドライン:  
      アベ様達は、そんなに「人殺し」をさせたいものでしょうかね?


 「死の商人」外交。「積極平和主義」と称し、外交という名のトップセールスをして回る。アベ様がケンカを売った代償火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎた。

 「トップセールスといえば聞こえはいいが、結局、安倍外交はカネ、カネ、カネ。日本人2人の人質事件は、カネにものをいわせる安倍外交の虚を突かれた格好・・・・・・人質事件を引き起こした責任をどう取るつもりなのか」。

   『●「存立事態」: 他国(番犬様)の戦争にまで油を注ぎに行きたいそうだ

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015012102000143.html

【コラム】
筆洗
2015年1月21日

 もうあれから十二年近くがたつが、胸に刺さったままの言葉がある。イラク戦争でバグダッドが陥落した直後に、かの地の病院を取材していた時、医師に投げ付けられたひと言だ。「日本人?米国の味方だろ、帰れっ」▼市内では銃撃戦が続き、病院には次々とけが人が運び込まれ、痛みに泣き叫ぶ子らの声と、医師の怒声が響き続けていた。「希望はない。血の海を泳いでいるだけだ」「ブッシュ(米大統領)が約束した平和はどこだ」▼米英が大義ある「テロとの戦争」と呼んだイラク戦争を、日本も明確に支持した。戦闘のために軍を送ったわけではなく「人道支援」であったが、それでも戦火にさらされた人々にとり日本は「憎き米国の味方」であったのだ▼一つの国を戦争で破壊し尽くす。それはまさに、地獄の扉を開けるようなものなのだろう。どんな魔物が出てくるか。開けてみて初めて分かる▼イラクとシリアの廃虚で絶望感と憎悪を糧に勢力を拡大させてきた過激派組織「イスラム国」の刃(やいば)が、日本にも向けられた。「イスラム国」対策のため周辺国に人道的な支援を申し出た日本政府に対し、邦人人質の殺害予告が届いたのだ▼それは、理不尽で卑劣な脅しである。しかし何が「イスラム国」を生み、育ててきたのか。そこに目を凝らさず、憎悪に憎悪で向き合うだけなら、「イスラム国」の思うつぼだろう。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015012102000167.html

【私説・論説室から】
地球儀を俯瞰(ふかん)しない外交
2015年1月21日

 十年前の「悪夢」が頭に蘇(よみがえ)った。ローマ法王ヨハネ・パウロ二世の葬儀を、パリ支局からバチカンに出張取材した時のことだ。

 元法王は東欧の民主化を支援し、ソ連崩壊-冷戦終結の「陰の功労者」といわれた。カトリック教会という一宗教の指導者を超えた存在であり世界平和に偉大な足跡を残した。

 葬儀には百カ国以上の大統領や王族らが顔をそろえた。イラク戦争をめぐり法王の制止を振り切って開戦したブッシュ米大統領は、どの要人よりも先に駆けつけ、法王の遺体の前に跪(ひざまず)いたほどである。大国で元首級が出席しなかったのはバチカンと反目したロシアと中国の「共産国」、そして日本だけだった。

 歴代三人の大統領が出席した米国とは対照的に、バチカンの影響力を理解していない外交オンチぶりを露呈、弔問外交という貴重な機会を生かそうとの戦略もなかったのだ。

 悪夢の再来は、フランスで反テロの連帯を示す各国首脳のデモ行進。日本は駐仏大使の出席で済ませた。米国も首脳が参加しなかったが、批判が集中し、ホワイトハウスは「外交上の失敗だった」と判断ミスを謝罪した。

 しょせん世界が見えていない「井の中の蛙(かわず)」なのである。「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」と大仰だが、単に原発や武器を売る相手国探しだろう。「積極的平和主義」とは戦争には積極的だが、平和裏に行う連帯デモなど無関心なのだろう。まさに悪夢だ。 (久原穏)
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156580

日本人拘束 安倍首相のバラマキ中東歴訪が招いた最悪事態
2015年1月21日

     (72時間以内の殺害を予告(ユーチューブから)、
      右は会見する安倍首相/(C)AP)

 衝撃的な事態だ。日本人2人が「イスラム国」に人質として捕まり、72時間以内の殺害を予告された。

 イラクとシリアの北部一帯を支配し、残虐の限りを尽くしているイスラム国は、これまで人質に取った白人を容赦なく殺しているだけに、殺害予告は脅しじゃない。

 人質は湯川遥菜さん(42)と、フリージャーナリストの後藤健二さん(47)とみられている。イスラム国はビデオ声明で、72時間以内に2人の身代金2億ドル(約235億円)を払うように要求している。

 イスラム国が20日に流したビデオ声明は、「日本政府と国民へのメッセージ」というタイトルで、1分40秒ほどのもの。〈日本の首相へ。日本はイスラム国から8500キロも離れていながら、自発的に十字軍に参加した〉〈日本国民に告ぐ。おまえたちの政府は、イスラム国と戦うのに2億ドル支払うという愚かな決定をした。日本人の命を救うのに2億ドル支払うという賢明な判断をするよう政府に迫る時間が72時間ある〉とナイフ片手に英語で凄んでいる。

 ビデオ声明でも分かるように、今回の人質事件、安倍首相の「中東外交」が引き金になったのは明らかだ。

 16日から中東4カ国を訪問している安倍首相は、17日にカイロで行った演説で、「イスラム国の脅威を食い止めるために2億ドルを支援する」とブチ上げた。この演説がイスラム国の怒りに火をつけたのは間違いない。湯川さんは昨年8月、後藤さんは昨年10月にイスラム国に拘束された可能性が高いが、これまで殺害を予告されることはなかった。元レバノン大使の天木直人氏がこう言う。

   「イスラム国が、安倍首相の中東訪問のタイミングを狙っていたのは
    間違いないでしょう。しかも、首相は、イスラム国と戦うために
    2億ドルを支援すると表明した。彼らにとっては、飛んで火に入る
    夏の虫です。イスラム国は、ネットを駆使して世界中の情報を手に
    している。恐らく、安倍首相が何を語るか、じっくり観察していたはず。
    深刻なのは、彼らは、日本の中東政策を問題にしていることです。
    日本は文字通り、イスラム国との戦争に巻き込まれてしまった

 安倍首相は真っ青な顔をして「2億ドルは避難民への支援だ」と釈明していたが、もはや「イスラム国」に言い訳は通用しない。


カネをバラまいただけの中東歴訪

 そもそも、安倍首相は、このタイミングで中東4カ国を訪問する必要があったのか。

 ちょっと考えれば、いま中東にノコノコと出掛けて、「イスラム国がもたらす脅威を食い止める」と2億ドルのカネを出すと表明すれば、イスラム国を刺激することは容易に想像がついたはずだ。

   「地球儀を俯瞰する外交」を掲げる安倍首相は、これまで
    50カ国以上を訪問し、毎月、外遊すると心に決めているらしいが、
    中東に行く緊急性はまったくなかったはずである。

 実際、16日から20日まで駆け足でエジプト、ヨルダン、イスラエル、パレスチナを訪ねているが、中身のある外交はゼロだった。エジプトに430億円、ヨルダンに147億円……と、ひたすらカネを配っていただけだ。総額2900億円である。浮かれてカネをバラまき、その結果、人質事件を引き起こしているのだから、どうしようもない。

   「安倍首相は中東歴訪を中止すべきでした。いま、中東諸国は
    “イスラム国”を相手に必死の戦いをしている。フランスでは
    シャルリー紙に対してテロが起きたばかりです。各国の首脳は
    正直、安倍首相をゆっくりもてなす状況ではなかったと思う。
    そもそも、安倍首相は、どこまで中東外交を理解しているのか
    今回、ゼネコン、銀行、商社など46社の首脳をズラズラと
    引き連れていったのが象徴です。トップセールスといえば聞こえは
    いいが、結局、安倍外交はカネ、カネ、カネ。日本人2人の
    人質事件は、カネにものをいわせる安倍外交の虚を突かれた
    格好です」(天木直人氏=前出)

 中東4カ国歴訪は、安倍首相が「どこでもいいから外遊に行きたい」と外務省をせっついて組んだ日程なのだろうが、人質事件を引き起こした責任をどう取るつもりなのか。
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