【金口木舌・12.11】:宇宙は誰のものか
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・12.11】:宇宙は誰のものか
先日、家の棚の奥から「月の土地」の権利書が出てきた。すっかり忘れていたが20年くらい前、確かに購入した。1エーカー(サッカー場ほどの面積)で2700円。今でも買えるようだ
▼もちろん、本当に土地が自分のものになっても、普通の人は現地に行くすべはない。それを承知で買ったのは“話の種”になると考えたから
▼1967年発効の宇宙条約では、どの国も天体を含む宇宙空間の領有権を主張することはできないとしているが、60年近くも前の決まりごとなのでいろいろ不備が指摘されている。個人が月の土地を購入できるのも解釈次第
▼「在日米宇宙軍」が4日発足した。宇宙領域の軍事利用を活発化させる中国やロシア、核・ミサイル開発を進める北朝鮮などを念頭に、宇宙での警戒監視や対処力の強化を図る狙いがあるという
▼宇宙条約は天体での軍事利用を禁じているが、その他の宇宙空間についてはほぼ触れていない。月の土地の私物化も、起業家のイーロン・マスク氏くらいになるとどうだろうか。宇宙はもっとロマンがあるものだったのでは。だれかの勝手な思惑で利用されてはたまらない。
元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年12月11日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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