路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【天風録・12.12】:核廃絶のバトン

2024-12-12 07:00:40 | 【ノーベル賞(物理学・化学・生理学・医学、文学、平和および経済学の「5分野...

【天風録・12.12】:核廃絶のバトン

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天風録・12.12】:核廃絶のバトン

 南米に伝わる民話がある。森の火事で動物たちが逃げ惑う中、1羽のハチドリが川から水をすくい、1滴ずつ炎に落としていく。笑われても「私は、私にできることをする」と

 ▲広島市の平和記念公園近くにあるカフェ「ハチドリ舎」の由来である。おととい夜は若者ら20人が集い、日本被団協へのノーベル平和賞授賞式の中継を見守った。店内を包んだのは喜びや感動だけではない。核廃絶に向け、自分に何ができるのか。ヒントを探る熱意に満ちていた

 ▲広島で核問題を考える若者の団体が企画した。代表の一人、田中美穂さんは「被爆者任せでなく、私たちの問題として向き合う」と誓う。15歳の男子高校生は言った。「広島で育ったのに、原爆を知らないことが分かった」。新たな継承の芽だろう

 ▲昨今の情勢を見れば、核なき世界への道のりは遠く険しい。「核には核を」の論理が幅を利かせる。だが被爆者が逆境でも望みを捨てず声を上げ、行動を続けてきたことを忘れてはなるまい。引き継ぐべきものは多い

 ▲ノーベル賞委員長は被爆者を「世界が必要としている光」とたたえた。か細い光、ひとしずくの水でいい。私たちも核廃絶のバトンを継ぐ一員である。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【天風録】  2024年12月12日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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