【ホンダと日産】：統合協議へ 持ち株会社設立検討、世界３位車メーカーに 三菱自の将来合流も視野

【ホンダと日産】：統合協議へ　持ち株会社設立検討、世界３位車メーカーに　三菱自の将来合流も視野

　『漂流する日本の羅針盤を目指して』：【ホンダと日産】：統合協議へ　持ち株会社設立検討、世界３位車メーカーに　三菱自の将来合流も視野　

　ホンダと日産自動車が経営統合に向けた協議に入る方向で調整していることが18日、分かった。持ち株会社を設立し、両社が傘下に入ることを検討する。実現すれば、自動車の販売台数でトヨタ自動車グループ、ドイツのフォルクスワーゲン（VW）グループに次ぐ世界3位の巨大グループとなる見通し。日産と企業連合を組む三菱自動車が将来的に合流することも視野に入れている。

ホンダ（上）と日産自動車のロゴ（共同）

　ホンダと日産は車両開発の技術など経営資源を共有し、競争力向上を目指す。両社はこれまでも電気自動車（EV）分野などでの戦略提携の協議を進めていた。中長期的に拡大が見込まれるEV市場は米テスラや中国勢が席巻。日本勢は出遅れており、巻き返しを目指している。

　ホンダの三部敏宏社長は18日朝、記者団の取材に対し「協業も含め今検討していて、その他の可能性についても話はしているが、決まったものはなく、公式に発表した事実もない。何か決まったものがあればお知らせする」と話した。ホンダと日産、三菱自の3社は「各社の強みを持ち合い、将来的な協業についてさまざまな検討を行っている」と発表。日産の株価は一時、値幅制限いっぱいのストップ高水準まで上昇した。

　ホンダと日産は3月に提携の検討を始めると発表。機能やサービスを拡充する際に鍵を握る車載ソフトでの協力や、EVの基幹部品の共通化などを探ってきた。8月には提携協議への三菱自動車の合流を公表した。

　一方、日産は米国や中国での販売不振で業績が悪化し、世界で9千人の人員削減を余儀なくされている。日産の経営立て直しの行方も統合協議に影響を与えそうだ。

　2023年の世界販売台数はホンダが398万台、日産が337万台。合わせると700万台を超え、トヨタグループの1123万台、VWグループの923万台に次ぐ規模となる。（共同）

　◆日産自動車　1933年設立の自動車大手で、本社は横浜市。90年代後半に経営危機に陥り、フランス大手ルノーと資本提携した。ルノー、三菱自動車と3社で企業連合を組む。米国などでは高級車ブランド「インフィニティ」を展開している。2024年3月期連結決算の売上高は12兆6857億円と過去最高を記録した。純利益は4266億円だった。

　◆ホンダ　1948年設立で、本社は東京都港区。四輪車や二輪車に加え、発電機や除雪機、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」などを手がける。二輪車のシェアは世界首位。創業者の本田宗一郎は戦後日本の高い経済成長を象徴する名経営者とされる。2024年3月期連結決算は売上高が20兆4288億円、純利益は1兆1071億円で、いずれも過去最高だった。

　元稿：日刊スポーツ社　主要ニュース　社会　【話題・企業・産業・ホンダと日産自動車が経営統合に向けた協議】　 ２０２４年１２月１８日 　０８：５９：００ 　これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。