先日、衆議院議員の選挙がありましたね。
ブログでも書きましたが、私も投票に行きました。
ご存知の通り、自民党が圧勝した選挙となったのですが、政治や外交で混乱した現状をとりあえずは経験のある自民党に任せてみるかって感じの結果だと思います。
そして経済。
日本は現在デフレです。
デフレってのは供給能力が過剰で需要能力がそれに比較して低い状態のことをいうそうです。
就職活動でいえば「買い手市場」状態。
どんなに能力が高い人や学歴が高い人でも採用が減っているので、ブラック企業といわれる労働条件劣悪な企業や非正規雇用での就職をして労働しているわりに所得が低い状態になってます。
これは、企業が高い値段でモノを売れないからなのです。
デフレは経済規模を縮小させていきますので、パソコンやスマフォといった電子機器やサービスが向上した割には幸せな環境にいるといった実感が湧きません。
車もそうですが、現在ではエコブームもありますが一番人気は軽自動車です。
私もいわゆる「ロスジェネ」世代といわれる年代なんですが、車は所持してません。普段は電車で移動ですから必要を感じてませんが、もし車購入なら軽自動車かなって考えてます。
バイクならスクーター、自転車ならママチャリですね。
どちらかといえば、普段乗って楽な感じがいいってのとやっぱり税金と燃費の良さを重視しますね。
最近は食べ物もそうだと思いますが、やたら低価格です。
低価格で旨いものを!!って、よく考えれば大変なことです。
これもデフレで経済規模が大きくなりませんので、少ない懐事情からモノを吟味する消費者が増加しているからなのです。
インフレは逆に供給が不足する状態なので、もちろん吟味する人は存在しますが、相対的に多少値段がはるとしても購入する人が多くなります。
日本はバブルが弾けておよそ20年が経過してます。
その間に景気対策で大量に国債が発行されましたが、これはけして無駄ではないと思います。
現在、皆さん(私もですが)には実感ありませんが、日本にはお金が有り余っている状態なのだそうです。
なんで?って思いますよね、余っているなら少しでいいから回せよってお気持ちわかります。
日本銀行は金利を0%(これって借りても元本だけって凄いですよね)にしてます。これで、どんどんお金を市中に出回って経済活動を活発にしてほしいって考えなんですが、バブルでとんでもなく痛い目に遭った企業はなかなかお金を借りません。
基本的に借りたお金を返済して20年、ようやく借金を返済して銀行からは借りずに社債でやりくりしてかつ内部留保で黒字を蓄える(現金確保)ようになってます。
銀行は借り手がおりませんので、そのお金をどこに投資するか考えます。
これって銀行だけでなく例えば生命保険や郵貯、農協なんかも入ると思いますが、バブルが弾けたことを経験してますので、より安全な金融資産に目を向けざるをえません。
誰だって人から非難されたくないですから。
で、その投資先はどこに行ったのか?
それが日本国債なのです。
だから、国債発行して借金を増やしているって言いますが、この借金はそもそも間接的とはいえ日本国民からの日本政府の借金(国ではなくあくまでも政府ですよ)なのです。
ちなみに日本って国は私もうろ覚えですが、たしか現金やら資産やらをやたらに持っている大金持ちの国だそうです。
なにしろ投資先が無いので、政府が国債を発行してお金を吸い上げて公共投資や社会保障に回すってのは現状では仕方ありません。
だって、そうしないとお金が天下に廻らないから。
じつはデフレってのは日本は何気に経験してます。
江戸時代の将軍吉宗の時代もデフレでしたし、明治や昭和の戦前でもデフレを経験してます。
これは日本だけではなくアメリカやヨーロッパ(とくに中世ヨーロッパはほとんど物価変動がない時代が続いていたらしいです)ではあった現象。
なにも特殊な現象ではないのです。ただ、戦後は一貫して世界的にインフレ経済が続いただけで、日本だけがデフレになっただけのことなのです。
しかも、このデフレ脱却方法を日本は経験しております。戦前の高橋是清が行ったリフレ政策です。
画像は高橋是清さんです。
とにかく公共投資でもやってがんがんお金を出して仕事を作って増やして最終的に国民所得(所得っていうのは皆さんの懐)を大きくしようって政策を行った人です。
ただ、この人は経済は水ものと理解されてる方なので、経済政策は状況が変われば政策は当然変わって当たり前ってことがわかっていた政治家だと思います。
好景気になれば当然金融引き締めや公共投資縮小、増税を打ち出しました。それで軍部に反発を食らって暗殺されてしまったそうなのですが・・・。
バブルが弾けて20年。日本は構造改革やら無駄の削減、政治改革等にまい進してきました。
私は日本は何もしてこなかったとは思いません。
だって、あきらかに20年前とは違いますよ、この日本は。
無駄なコストは削減という名のもとに行われたリストラは何を生み出したでしょうか?
政治改革の結果はどうでしょうか?
日本人は良くも悪くも勤勉で率直で真面目な国民です。多少疑問があっても皆が正しいと思うなら正しいんだろうと考えて集団の論理で進んでしまうところがあります。
でも、これはとくに悪い部分ではありません。それが良い面に作用することだってあるのですから。
ただ、この20年の間に日本は苦しい経済状況にもかかわらず経済規模を削ることを優先してきたように思います。
財政再建、グローバル経済の参加、規制緩和・・・どれだって正しいことと思います。
でも、実際に行って日本の経済は良くなりましたか?
低下する賃金、増加する労働時間、増加する政府の借金・・・。
日本のことわざで「押してだめなら引いてみろ」ということわざがあります。
構造改革で頑張ったけど、あんまり結果が良くないなら逆をやってもいいじゃないですか?
そして例えば結果がわかるまでやってみるのもいいと思います。
それで経済が活性化して皆がハッピーになれるならいいじゃないですか!!
多くの国民って、たぶんど特定の政党で支持って少ないと思います。だからこそ無党派層ってのがいるんですから。
でも、それってある意味物事を公平に見ている人が多いってことだと思います。少なくとも物事を懐疑的に見ているってことはいいことです。
緊縮財政ってのは聞こえはいいですが、それは政府も家計と同じくお金を貯金することです。
これを不況期、とくにデフレ期にやっては経済は大きくなりません。
日本は東日本大震災での復興やこれまでのインフラ設備の更新期を迎えてます。
土建国家やら建設国家やら言われるのはいいじゃないですか。
だって、日本は天災の多い国なのです。インフラ設備を更新して次の世代にしっかりと残さないと今以上に厳しい国になってしまいます。
私はこの投資は無駄とは思いません。
そりゃ、一部の人間に蓄えられるならそのお金は死に金ですが、この投資でばら撒きをやっても多くの人にお金と仕事が廻ります。
それによって国土が強靭化されて所得が増えれば一石二鳥です。
この状況で良くないのは、お金が滞留することなのです。
正直、お金持ちイジメや官僚叩きをしても一時的なストレス発散なだけです。
みんながハッピーになれればそんな特権階級との間合いが縮小します。
その方がよほど現実的かつ建設的ではないでしょうか?
そろそろ理想よりも現実的に経済を良くするやり方をやりましょう、未来の子達の為にも。
今回はちょっと硬いお話になってしまいました