アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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凶悪犯罪や家庭崩壊の後ろに見える貧困問題

2007年05月26日 10時00分39秒 | 戦争・改憲よりも平和・人権
 日本テレビ系列のニュース特集番組「NEWS ZERO」が、この間、経済格差や貧困問題の特集を組んでいるので、この所毎晩欠かさず見ています。この番組では、それまでの2回シリーズで、ネットカフェ難民や日払い労働の実態について見てきました。

 第3回目の昨夜は、日本の最低賃金の低さについて取り上げていました。日本の最低賃金は、時給に換算しておよそ600~700円台ですが、これは他の先進資本主義国と比べても異様に低い水準です。仏・独は共に1000円超で、米国が比較的日本に近い水準ですが、これも近々800円台に引き上げられる予定だとか。

 それで、この日本の異様に低い最低賃金(フルタイムで働いても月収11~12万円)で、1ヶ月生活してみたらどうなるか、という労働者の体験談を、番組で取り上げていました。この「1ヶ月最賃生活チャレンジ」企画については、私も以前正職員として働いていた職場で労組が取り組んでいたので(私はやらなかったけれど)、ある程度の事は聞いて知っているのですが、「悲惨」の一語に尽きます。

 番組ではまず、離婚してシングルマザーとなって縫製工場で働いている、島根県益田市の母子家庭の例を紹介していました。この縫製工場でもらう賃金が島根県の最低賃金なのです。おウチの冷蔵庫の中は殆ど空っぽで、本体(CPU)を取り外してただのスクリーンと化したパソコンが、部屋の片隅に寂しく残っていました。処分する金も無いので、もうそのままにしているのだそうです。新聞も解約して、スーパーの特売品で食事を作る毎日。この風景は、「NHKクローズアップ現代」で取り上げていた米国ワーキングプアの実情ともダブります。離婚してからはこのパート収入だけで食っていかなければならないので、もう全然休めないとの事。「病気になったら一体どうするのか」という想いが頭をよぎります。

 次に番組では、その最低賃金での生活に1ヶ月チャレンジした人の体験談を取り上げていました。この人は会社の労組員で、普段は月収20万円超ぐらいで暮らしているのですが、これを当該居住地の、月収11万数千円の最賃生活に置き換えてやり繰りするのです。家賃や光熱費などの固定費を引けば、後に残るのは僅か2万数千円、これで1ヶ月食っていかなければならないのです。
 まず食費節約の為に、1週間分のカレーを作って冷蔵庫に作り置きしておきます。毎日毎日3食ともカレーばっか。5日目ぐらいになると、カレーも鍋にこびりついて、もうとてもじゃないが、食べる気がしなくなります。5月のGW中も、外出すれば金がかかるので終日在宅で、何も出来ず、する気にもなれず、せいぜいテレビを見るだけ。体重は確実に減るので、ダイエットする向きには良いかも。
 20日目を過ぎると、次第に精神的にも追い詰められてきます。頭の中はお金お金の事ばかりで、何かにつけてイライラし、困っている人を見ても「自分の方が大変なんだ」という気持ちばかりが、頭の中を過ぎるようになります。そうして、その人は何とか1ヶ月間クリア出来たのですが(クリア出来ずに脱落していく人も多い)、残金は僅か数百円のみという有様でした。

 昨今、親が子を殺したの、子が親を殺したの、いきずりの衝動殺人だのというニュースがこれ見よがしに流されて、政府はこれまた「渡りに船」とばかりに、「モラル崩壊」だの「親を鍛え直せ」だの「道徳教育の復活」だのを言い募っていますが、この凶悪犯罪やらDVやらも、元を質せば経済格差による貧困拡大が原因ではないでしょうか。そして昔とは違って核家族化が進み、今まで地域に密着していた商店街も寂れて無味乾燥で非行の温床にもなり兼ねないコンビニに置き換えられ、家庭や地域の絆が希薄化する中で、未曾有のリストラによって生み出された母子家庭やワーキングプア世帯が、ギリギリの所まで経済的・精神的に追い詰められた結果、凶悪犯罪に走るのではないでしょうか。

 仕事のモラル一つとっても、例えば私も業務請負のアルバイトで飯を食うようになって久しいのですが、当初は散らかし放題の職場や行き当たりばったりの仕事振りに腹を立てたりしていましたが、これも元請のメーカーや卸業者の都合でコロコロ予定が変わり、仕事の段取りも当日にならなければ確定しないような仕事の仕方自体に、より根本的な原因があるのでは、と思うようになりました。そういう根本を変えようともせず、相変わらず他への責任転嫁や「下見て暮らせ」の鬱憤晴らしに逃げているだけの「B層封建オヤジ」も、これはこれで大いに問題があるとは思っていますが。

 大企業は、最低賃金が時給1000円に引き上げられた所で痛くも痒くもありませんが、確かに中小企業では困る所も出てくるでしょう。そういう所は、経営者自身も資本家とは名ばかりのワーキング・プアである事が珍しくはないですから。それを何とかするのが、政治家として国民の税金から給料を貰っている人の、本来の役目でしょう。それを、汚職や談合や隠ぺい工作で自身のモラルもおぼつかない政治家が、いくらマッチポンプで治安強化、厳罰化や、愛国心・道徳教育の育成を声高に叫んでも、はっきり言って、全然説得力が無いですね。
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6月の北朝鮮・中国人権問題の催し

2007年05月26日 07時59分11秒 | 北朝鮮・中国人権問題
 知人から下記のメールが転送されてきましたので、こちらにも転載・告知しておきます。その知人曰く、「在日コリアンが北の核開発に抗議する運動」で、「この運動の中心の方々は、脱北者支援でも大きな役割を果たしてくれております」との事です。「ご賛同頂ける方は国籍に関係なくご来場下さい」との事なので、勿論日本人でも参加できます。
 昨今、北朝鮮問題とか拉致問題と言えば、安倍政権が「苦しい時の北朝鮮頼み」とばかりに、自身の悪政を糊塗したり治安強化や排外主義を煽ったりするのに一枚看板のように利用する様がやたら鼻につきますが、これはそんな流れとは無縁な催しである事は、主催者団体の名前からも明らかです。皆さんも是非奮ってご参加下さい。

■北朝鮮の核兵器は在日にとって何を意味するか・名古屋セミナー

 時 間:2007年6月24日(日) 開場13:00 開会14:00~16:00
 場 所:ゼミナールプラザ 第6会議室
      金山総合駅より徒歩7分、金山プラザホテル隣 駅より案内あり
 プログラム:
   【第1部】 ビデオ上映「朝鮮戦争」
   【第2部】 講演「朝鮮戦争と北朝鮮の核開発」(講師 高ヨンチョル氏)
          ※ヨンは「永」、チョルは「吉が左右に2つ」
   【第3部】 講演「北朝鮮の問題を通して在日コリアンの未来と人権を
         考える」(講師 宋貞智・金一男)
    ※ご賛同頂ける方は国籍に関係なくご来場下さい。
 主 催:北朝鮮の核廃棄を求め在日コリアンの人権を守る会
      世話人代表 河炳俊 【近江渡来人倶楽部】
              宋貞智 【民族差別と闘う大阪連絡協議会】
              金一男 【時調(三行詩)の会】
 事務局:近江渡来人倶楽部

 ※「近江渡来人倶楽部」については下記URLを参照。
  http://www1.odn.ne.jp/tryjing/index.html


 ついでに、以前ブログ記事で告知していた下記の集会も、期日が迫ってきましたので改めて再掲しておきます。昨今は中国も北朝鮮と同様、しょうもない排外主義キャンペーンのターゲットにされているようですが、街宣右翼や石原慎太郎や勝共連合みたいな事ばかり言っていたのでは、日本人も中国人も救われないのは明らかです。「米国ネオコン追従」と「戦前引きこもり」の延長で「中国人を追い出せ、やっつけろ!」ではなく、「中国・北朝鮮にも日本にも、真の人権と民主主義を!自由と平等と生存権と、共に平和に生きる権利を!」「万国のプレカリアート、団結せよ!」。

■「六・四」天安門事件十八周年記念集会

 時 間:2007年6月3日 PM 6:00~8:00
 場 所:東京芸術劇場5F大会議室
 住 所:東京都豊島区西池袋1-8-1
 主催者:民主中国陣線日本支部、中国民主運動海外連合会議日本支部
 担 当:林飛  辺寧
 TEI  03-5907-5660
 FAX  03-5907-5662
 交 通:JR山手線・地下鉄丸の内線・有楽町線 池袋西口徒歩1分
コメント (2)
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