アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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松岡利勝に見る「美しい国」の正体

2007年05月29日 12時14分25秒 | 安倍第1次投げ出し政権
・毎日世論調査:内閣支持率32%に急落 不支持率は44%(毎日新聞)
 ※拙稿冒頭のグラフは同記事に掲載の世論調査結果。
 http://www.mainichi-msn.co.jp/photo/news/20070528k0000m010091000c.html
・松岡農相自殺:「政治とカネ」再浮上 参院選戦略に暗雲(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070529k0000m010161000c.html
・緑資源「官製談合」事件 捜査の手は松岡農水相に伸びるか(日刊ゲンダイ)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070528-00000011-gen-ent
・「剛腕」農水族、領袖級集金力…疑惑つきまとった松岡農相(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070528ic24.htm
・松岡利勝 の調査結果(旬な男性芸能人)
 http://syun-danyu.seesaa.net/article/35748764.html

 「年金問題などの影響で安倍内閣支持率が32%に急落」(毎日新聞世論調査)のニュースが流れた矢先に、今度は「松岡利勝・農水相が自殺」のニュースが流れました。何でも、議員宿舎で首吊り自殺し、その傍らには首相など宛てに書かれた8通の遺書が残されていたそうです。

 この松岡農水相自殺のニュースですが、はっきり言って、私には悔やむ気持ちなどサラサラ無いです。「当然の結果、自業自得、自己責任、ざまあみろ」です。だってそうでしょう。この松岡利勝という男ですが、「九州の鈴木宗男、西のムネオ」の異名まで持つ、ズブズブの利権政治家じゃないですか。それも、元々が農水官僚上がりの「族議員」で、最初は鈴木宗男や亀井静香に師事していたくせに、その後に小泉・安倍が人気になると途端に親ネオリベ・ネオコンに宗旨替えした、典型的な風見鶏じゃないですか。こんな男が、「靖国参拝」「教科書」議連や「日本会議」推薦議員に名を連ね、国民に偉そうに「修身道徳」や「日本の国柄」を説く。まるで漫画ですね。

 それで、経費のかからない筈の議員事務所に数千万円の水光熱費を計上して、その疑惑を国会で追及されると「私は高額の還元水を飲用している」「今日び、東京の水道の水など誰も飲まない」などというトンデモ答弁を乱発する、そういう御仁です。その「水道の水」代にすら汲々としているワーキングプアの人たちや、生活保護行政から見捨てられて「水道の水」も止められ餓死していった北九州市のお年寄りが、この答弁を聞いたらどう思うでしょうか。こんな人が死んだ所で、「自業自得だ、ざまあみろ」と思って何が悪いのでしょう。松岡が今まで酒池肉林で黄金の還元水をガブガブ飲んでいた陰で、一体どれだけの人間が失業・倒産・自殺に追い込まれた事か。

 その松岡農水相の議員事務所経費架空計上問題ですが、隠蔽したかった裏金は大方、緑資源機構を舞台にした官製談合の見返りの政治献金でしょう。農水省の外郭団体である緑資源機構から役人を何人も傘下の公益法人や民間企業に天下りさせて、農水省発注の林道整備事業を希望価格で落札させ、その見返りに業界から特森協(業界団体の特定森林地域協議会)など経由で政治献金を受け取る。その裏金の処理に困って経費の架空計上に及んだのでしょう。それを自身の自殺と引き換えに全て闇に葬ろうとしたのでしょうが、逆効果です。自殺を機に、余計にこの官製談合事件が世間の注目を浴びる様になってしまいました。

 官製談合、違法献金、賄賂政治。これが安倍の言う「美しい国=美味しい国」の実態です。それに対する国民の抗議の声や抵抗を封じ込めるために、教育基本法を改悪して国民に奴隷道徳を押し付け、労働規制緩和やホワイトカラー・エグゼンプションで国民を奴隷労働の淵に追い込み、治安強化や共謀罪法案やお手盛り改憲投票で「日本の北朝鮮化」を図り、「従軍慰安婦や沖縄の集団自決は捏造」宣伝で「お国のために喜んで死んでくれる人間づくり」に狂奔しているのじゃないか。バカにするな。

 そういうと次に必ず出てくるのが「野党の小沢民主党も同じ様な事をしているじゃないか」という混ぜっ返しですが、こんなモノに引っかかってはダメです。「小沢民主党も同じ様な事をしている」というのは確かにその通りです。所詮は第二保守・第二自民の政党なのですから。それはそれで松岡と同等に追及すれば良いだけの話です。それを以って「小沢がやっているから松岡もウヤムヤにして良い」という事にはなりません。松岡が死んだのは自業自得。ワーキングプアやネカフェ難民たちの祟りです。来る参院選でこの祟りを更に爆発させてやりましょう。まかり間違えても「弔い選挙で火事場の焼け太り」みたいな真似だけは絶対にさせません。それでは小泉・安倍政治の下で死んでいった真の犠牲者が余りにも可哀相です。日本人の性癖として、何でも「死ねば全てチャラ」でウヤムヤにする所がありますが、そんなゴマカシ・隠蔽工作を許してはなりません。


(追記)
 この記事を書いた後にも、森林開発公団(緑資源機構の前身)の元理事が自殺したり、松岡農水相の遺書が公開され、鈴木宗男とのやり取りの中で、国対から緘口令が出されていた事などが明るみに出てきました。他のブログもこの松岡農水相自殺事件の話題で持ちきりです。ナントカ還元水はおろか、緑資源機構の問題すら霞んでしまうほどの、謎の巨大疑獄の存在や、実は自殺ではなく他殺だった可能性を指摘するブログもあります。この事件については、ここで一旦筆を置きますが、引き続き情報収集は続けます。(5月30日朝)
コメント (5)
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