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地震・津波は天災だが原発事故は100%人災だ

2011年03月14日 23時43分18秒 | 福島の犠牲の上に胡坐をかくな




■視聴推奨ビデオニュースの案内

ニュース・コメンタリー (2011年03月13日)
原発事故・なぜ炉心溶融は起きたか
ゲスト:伴英幸氏(NPO法人原子力資料情報室共同代表)

 東北地方三陸沖を震源とする大地震によって運転を停止した東京電力福島第一原発1号機は原子炉の温度が下がらず、炉心が溶融する重大な事故に発展した。
 枝野官房長官は12日午後9時の会見で放射性物質が大量に漏れ出す可能性は否定する一方で、付近20キロ圏の住民を避難させることを決定している。なぜこのような重大事故が起きたのか。放射能漏れの心配は本当にないのか。ジャーナリストの青木理が原子力問題に詳しい原子力資料情報室の伴英幸に話を聞いた。
 http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/001748.php

※このビデオニュースに限り、当該ニュース会員以外の一般の方でも無料で視聴出来ます。私も見て非常に勉強になりました。(上記写真はその画像の一部)


■当該ニュースを観た感想

 福島第一原発の事故は、原子炉格納容器から漏れ出した水蒸気が爆発して、建屋上部を吹き飛ばしたものであって、原子炉を納めた格納容器自体はまだ原型を止めています。その意味では、原子炉が丸ごと吹っ飛んだチェルノブイリ原発の様な最悪の事態だけは、かろうじて避ける事が出来ました。しかし、今も原子炉内では核分裂反応が続いており、いつ何時チェルノブイリの様になるか、依然として予断を許さない事態にあります。
 そもそも、放射能を密閉する為にある格納容器から、容器内の圧力を下げて原子炉自体の爆発を防ぐ為に、放射能汚染のリスクも承知の上で、敢えて水蒸気を放出せざるを得ないという事自体が、今回の事態の深刻さを如実に現しています。
 その意味では、この間の枝野官房長官の記者会見での説明だけでは、本当の深刻さは分かりません。「原子炉自体が吹っ飛んだのではないのでご安心を」としか聞こえないからです。「寸での所で、その最悪の事態だけは避ける事が出来たが、今もいつ何時、最悪の事態が起こるとも限らない」というのが、本当の姿なのに。
 そう思うと、原子力発電の安全性なんて、所詮は画餅にしか過ぎなかったという事を、しみじみ感じます。核燃料を使用した後の再処理技術も確立されていない、謂わば「トイレの無いマンション」の様な欠陥製品でしかない原発を、この火山列島で「地震の巣」の日本に、50余基も乱立させてきたのですから。如何に設計図の上で事故防止システムが作られていようとも、そこに供給する電力や冷却水が止まれば、何も機能しないのと同じです。
 原発は、普通の機械とは違って、緊急自動停止してからが、本当の勝負なのです。自動停止しても原子炉の核分裂反応を止めなければ、暴走を食い止めた事にはなりません。
 如何に予備のシステムを備えようとも、そこへの電力や冷却水の供給がストップしてしまえば、もはやお手上げ。そんな簡単な理屈を、原発推進派が分からなかった筈が無い。これは「想定外」なんかじゃない、充分「想定」出来た事だ。

計画停電について

 それで、今まで散々っぱら、原発への依存を強めておきながら、今さら計画停電もクソもないでしょう。判で押したように、きっちり停電時間に一区切りつける事の出来る仕事なんて、実際には殆ど無いのに。
 大抵の仕事には相手が居る。病院で言えば患者がそうです。停電時間であろうと無かろうと、事故に遭い病気に罹れば、病院のお世話にならざるを得ません。その時になって、「停電時間だから対応出来ません、その時間が過ぎてからまたお越し下さい」と、救命救急士に言わせるつもりか。
 しかも、計画停電の実施が決まったのが前日の夕方で、そこから停電の時間割・地域割りを決めて、ようやく病院に実施の知らせが伝わったのは、夜半21時半頃も回ってからとか。僅かな夜勤・宿直者だけで出来る事なぞ、タカが知れています。それで、早ければ翌日早朝6時頃から停電が始まるのです。これで一体どうしろと言うのか!
 そうして無理やり停電した為に、交通機関も間引き運転しなければならなくなりました。その挙句に、午前中は運行した区間も午後から運休する線区も出てくる始末で。一旦出勤したが最期、帰宅も許されずに、24時間会社に泊まりこんで働けと言うのか?労働者を、人間を一体何だと思っているのか!
 混乱を招いた根本原因は、原発への過度の依存です。そこにメスを入れない限り、また震災の度に、同じ事を繰り返さなければならなくなります。それに、計画停電やるならやるで、こんな付け焼刃の対処法ではなく、もっと他に方法があるのではなかろうか。
 例えば、今もNHK・民放とも震災報道一色だが、判で押したように、どれもこれも同じニュースばかり。同じ震災報道するにしても、放送局や番組によって、違う角度から取材してこそ、初めて言論機関としての役割を果たしたと言えるのに。それが出来ないのなら、一層の事、震災報道はNHKの「大本営発表」に一本化して、民放は放送を休止すればどうか。それだけでも、どれだけ電力消費の節約になるか。(勿論これは半分皮肉ですが)
 また、何故、東京・東北電力の2社だけが計画停電しなければならないのか。全国で電力を融通し合えば、今の様な無用な混乱は避けられるのでないか。

石原慎太郎の「津波は天罰」発言について

 一体どういうつもりで言ったのか、ちょっと理解出来ない。若し自分の家族・知人や、当の自分自身が被災していても、同じ事が言えたのだろうか。絶対に言えないだろう。「こんな腐った世の中や国民なぞ、一思いに津波に流されてしまえ」という事だそうだが、これではオウムの麻原彰晃や、秋葉原無差別殺傷事件の被告や、タリバン・アルカイダの発想と、まるで同じじゃないか。もはや「バカにつける薬はない」としか言いようがない。よくこんな輩が、老醜晒して都知事の座にしがみ付いて来れたものだ。「我欲」って、そのまんま石原慎太郎自身の事じゃないか。

※記事タイトルを、当初の「推奨ビデオニュースの紹介、その他震災関連で幾つか」から、現在のものに変更しました。
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