アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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会社に挑戦状を叩きつける事にした

2015年09月30日 22時06分11秒 | 職場人権レポートVol.3


 戦争法の強行採決で全国各地で抗議デモが吹き荒れている間も、職場ではまた新たな動きが始まっています。
 次々と押し寄せてくるベトナム人バイトに対して、社員はバイトに丸投げするばかりで、全然自分から積極的にベトナム人とコミュニケーションを取ろうとはしない中で、バイト教育を一方的に押し付けられ、ふてくされるだけだった私ですが、そのうちに「ある事」に気がつきました。
 それはどういう事かというと、「日本語の方がベトナム語よりもはるかに教えやすいのではないか?」という事です。

 よく、「外国人にとって日本語は覚えるのが難しい」と言われますが、それは「平仮名」「カタカナ」「漢字」と文字を三種類も覚えなければならず、しかも、覚えなければならない漢字は無限大にあり、おまけに「訓読み」と「音読み」の両方を覚えなければならないからであって、そこさえクリアしてしまえば、むしろ発音などはベトナム語なんかよりはるかに簡単ではないか。
 だったら、マニュアルの漢字に全部ルビをふり、文章も小学校高学年ぐらいの子供でも分かるような表現にして、懇切丁寧に教えていけば、仕事を教えるのも、そんなに難しい話ではないのではないか。それを、うちのボンクラ社員どもは、島国根性に侵され外国人と見ると怖がって近寄ろうともせず、「きちんと教えるなんて無理だ」と最初から決めてかかって、ぞんざいな教え方しかしなかった為に、外国人バイトのミスに振り回されるようになってしまったのではないか。

 だって、よく考えてご覧なさい。日本語の母音は「アイウエオ」の5つしかないのですよ。後の「カキクケコ」や「サシスセソ」は、全て「アイウエオ」に子音がくっついただけです。平仮名だけなら全部合わせても50文字しかありません。発音も、フランス語や中国語のような複雑な形の物はありません。せいぜい「キャキィキュキェキョ」や「ビャビィビュビェビョ」「ピャピィピュピェピョ」程度でしょう。
 ところが、他の外国語はどうでしょう。ドイツ語やスペイン語はローマ字読みでも大体通じますが、英語やフランス語はそういう訳にはいかないでしょう。handkerchief(ハンカチ)やdebut(デビュー)をちゃんと読める人は一体何人いるでしょうか。中国語のピンイン(pinyin:ローマ字表記の発音記号)に至っては、一体何人の人が読めるでしょうか。

 そういう意味では、ベトナム語の発音も、日本語やドイツ語よりも、むしろ中国語やフランス語に近いのではないでしょうか。ドイツ語の「角ばった」発音に比べ、フランス語の発音は流れるように耳に優しく響きますが、これは「それだけ発音が複雑で難しい」という事でもあります。
 元々は漢字由来の言語で、例えば「カムオン」(感恩=ありがとう)に見られるように、発音にもその名残が見られるベトナム語ですが。フランスの植民地時代にはローマ字を使用するようになり、こと文字だけに限って言えば、一見、日本語よりもはるかに易しそうな言語ですが、実は母音だけでも11もあるのです。
 例えば、同じAでも、日本語では「あ」の発音だけですが、ベトナム語では6つもあるのです。これは、同音異義語も6つあるという事です。日本語では、同音異義語と言っても、「雲」「蜘蛛」や「雨」「飴」の2つか、せいぜい「橋」「端」「箸」の3つぐらいでしょう。それがベトナム語では、同じ「マー」でも「お母さん」「馬」「幽霊」など6つもあるのです。それぞれ発音が微妙に異なり、アルファベットにもアクセントやコンマや髭(ひげ)や帽子みたいな記号をつけて区別していますが、外国人にはその違いを見分けるのがなかなか難しいようです。

 また、「日本語は文字だけでなく敬語表現も難しい」とも言われますが、それは何も日本語だけに限った話ではありません。ベトナム語だって、同じ「あなた」でも、相手が「自分よりも年上か年下か」「男か女か」の違いによって、6つぐらいの言葉に分かれます。私も少しベトナム語を勉強し始めていますが、今の私にとっては、日本語よりもべトナム語の方がはるかに難しいです。




 以上、くどくどと書きましたが、何が言いたいかと言うと、「日本語でベトナム人バイトに仕事を教えるのも、そんなに難しい話ではないのじゃないか」という事です。外国人と言っても、全然日本語が喋れない訳ではありません。たとえ片言でも一応会話はできるし、平仮名・カタカナ・数字も一通り読めます。障害になっているのは漢字の読み書きだけです。
 元々は優秀な人たちなのです。わざわざ異国まで来て、片言でも異国の言葉が喋れるのですから。今の私に、果たしてそこまで出来るかと問われれば…。
 だったら、マニュアルの漢字に全部ルビを打ち、文章も小学校卒業生なら分かる程度まで易しくすれば、何とか仕事を教える事ができるのではないかと考えました。本当はもっと易しくしなければならないのでしょうが、そこはやはり業務マニュアル。どうしても限界があります。

 それをウチの社員と来たら、横着かまして適当にしか教えようとしないから、今までだったら考えられないような事故やミスが頻発するようになったのではないか。この前も、社員の一人が朝礼で、「これ以上ミスを起こしたら発注元から仕事を切られる」みたいな事を言って、私たちバイトを脅しつけていましたが、何の事はない、全部自分らがまいた種じゃないか。今まで散々、業務改善も人材育成もサボり倒して、「下請けだから何もできない」と言い訳して、実際は「自分が何もしない」だけなのに、さも「下請けの宿命」みたいに言って、今まで横着かまして誤魔化してきたツケが吹き出してきただけじゃないか。
 この私の自作のマニュアル集にしても、社員が誰もやってくれないから、私が自宅のパソコンで作って作業場に掲示するようになったのだが、これも本来は社員がすべき事じゃないか。作業場で皆が見れるようにする為に、漢字には全てルビを打って、A3サイズにカラーで拡大コピーまでして、一体どれだけの時間と金がかかったと思っているのか。




 そう考えると、今のバイトの待遇でいつまでもこんな事ばかりやるのはバカらしくなってきたので、ついに明日、社員登用試験に応募する事にしました。
 自分で言うのも何ですが、実は今までも社員登用試験の受験を勧められてはいたのです。でも、「もう若くはないのだし、今更こんなブラック企業、ド底辺企業の社員になった所で、名ばかり正社員としてこき使われるだけじゃないか」という事で、今までずっと断って来たのです。しかも、私の場合は、過去に社内で組合活動みたいな事をやって、会社からも目をつけられているし、それをまた面接でネチネチと蒸し返されるのも嫌なので、ずっと断ってきました。
 でも、せっかく、そういう風に声をかけてくれているなら、むしろ「渡りに船」じゃないか。業務改善や労働条件の改善を図るにも、バイトよりも社員になった方が、はるかにやり易いはずだ。社員はバイトとは違い、そう簡単にクビにはできないのだから。その一方で、社員としてサービス残業を押し付けられたりもするかも知れないが、そんなモノ堂々と断れば良い。もし、それで会社とこじれて裁判になっても、会社の方が労基法違反で100%負けるのだから…。

 そのようなアドバイスも、各方面から既にいただいていました。
 そこで、社員登用試験の応募用紙には、まず自分の「売り」として、外国人向けのバイトマニュアルの事を紹介した後で、「今後は社員も、外国人をただこき使うだけでなく、雇う以上は、相手国の文化や歴史についても学べ」と書きました。ベトナム人を雇う以上は、少なくともベトナム戦争の歴史や、独立の英雄ホーチミンの名前ぐらいは、社員なら当然知っておくべきでしょう。
 そして、「無能で無気力で無責任な社員が余りにも多すぎる。それもこれも、会社が奴隷根性・下請け根性に侵され、人材育成をお題目としては唱えるものの、実際には社員から自主性や考える力を奪い取り、ただの手駒として使い捨てにしてきたからだ。私は、そんな会社に一矢報いる為に、敢えて社員登用試験に応募したのだ」という意味の事を書いてやりました。
 もし私が社員になっても、別に社員になったからと言って、サービス残業を受け入れたり、誰かさんみたいにバイトを急き立てたりはしないつもりです。私は私で、今まで通り、マニュアルを作ったりして、沙悟浄(カッパの井下w)や猪八戒(ブタの崖淵w)や孫悟空(サルの野ブタw)とはまた別の形で、会社に貢献すれば良いと思っています。根性論や精神論を振り回すだけなら、どんなバカでもできる。私まで、そんなバカの真似をする必要はないでしょう。

 どうせ、こんな会社の事ですから、面接でも、「払った給料分以上の働きをしろ」と、カサにかかった態度に出てくるでしょうが、その時こそ、今までマニュアル作成などに費やした時間と労力に見合うだけの賃金を請求してやろうと思っています。今更、会社におべんちゃらする気はサラサラ無いです。こんなプチ・ブラック企業に対しては、むしろ「未払賃金を請求してやる」ぐらいの気持ちで臨まないといけないと思います。「貸した金は返せ」とうそぶくサラ金に対し、「こちらこそ、払いすぎた利息を返せ」と過払い金請求するぐらいの気持ちでなければ。はっきり言って、今でも、下手な社員よりも私の方が、よっぽど会社に貢献しているのですから。もし、それで面接に落ちても、元の鞘に納まるだけで、私にとっては全然損にはならないのですから。
 見ようによっては、「火中の栗を拾う」形になるかも知れない、この私の挑戦ですが、はたして吉と出るか凶と出るか。続報をお楽しみにw。
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