誠に時宜に適った本が世に出ました。小宮昌平氏他2人の識者の共著で青木書店から刊行された「石原都政の検証」という本がそれで、昨日早速買ってきました。まだ読み始めたばかりですが、早速「これは!」という箇所がありましたので、時節柄の事も在るので早々にアップしてみます。
この本は石原都政2期8年間の全体像(誕生の背景、政策評価、強みと弱みなど)を多方面から捉えようとしたものですが、その中の第7章の「石原都政を誰が支持しているか」という項目について、読んだ感想などを少し。
この項では、石原都政の高支持率の歴史的背景の解明と支持層の分析が為されています。前回2期目の'03年4月の都知事選と'05年7月に行われた都議選の、東京23区における得票動向の分析を通して、標記テーマの解明を試みたものです。都下市町村ではなく区部に的を絞ったのは、此処が石原大量得票の主戦場であり、尚且つその中で各区の政治的地域性の違いも現われており、得票動向の分析にはまたとない材料を提供しているからです。当該知事選の直ぐ後に行われた国政選挙ではなく2年後の都議選を比較検討対象に選んだのも、選挙規模が都知事選とほぼ同一で、生活者ネットを含む全党派が候補者を擁立しているので、どの政党支持層が石原を支持しているのかがよく分るからです。
ちなみに、'03年4月都知事選と'05年7月都議選の結果は下記の通り。(注:ネット=生活者ネット、東京都議会の中の市民会派)
●'03年4月都知事選 候補者別得票数・率・主な支持層
投票総数 4,441,972 投票率 44.97% 有効投票数 4,397,294
石原慎太郎(無所属) 3,087,190 (70.21%) 自民・公明(+民主)
樋口恵子(無所属) 817,146 (18.58%) 民主・社民・ネット
若林義春(共産党) 364,007 ( 8.28%) 共産
ドクター中松(無所属) 109,091 ( 2.48%)
池田一朝(無所属) 19,860 ( 0.45%)
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/data01_07_02.html
●'05年7月都議選 党派別得票数・率・獲得議席
投票者数 4,435,435 投票率 43.99%
自民党 1,339,548 30.7% 48
民主党 1,070,893 24.5% 35
公明党 786,292 18.0% 23
共産党 680,200 15.6% 13
ネット 181,020 4.1% 3
社民党 10,165 0.2% 0
http://www.asahi.com/politics/2005togisen/
まずは、'03年都知事選での石原慎太郎の300万大量得票の全体像について。石原はこの時には投票総数約440万票の実に7割にも及ぶ得票を記録しています。その300万余票の党派別内訳はというと、自民支持層130万余、公明党支持層80万弱の票に加えて、民主党支持層や無党派層からも90万票を集めているのです。
それに対して、民主党・社民党が事実上支持した樋口恵子の得票は約80万票に過ぎず、民主党支持層からは半分ぐらいしか票が集まりませんでした。共産党公認の若林義春も同じで、共産党支持層約70万票の約半分しか集められず、残りの共産党票は主に樋口に流れました。(いずれも'05年7月都議選との比較)
つまり、この選挙での石原の一人勝ちは、自公両党だけでなく民主党や無党派層をも飲み込んだものであったという事です。「反石原」の2人の候補(樋口・若林)は、そのあおりで、それぞれ自陣営の基礎票を半分づつ減らして、自分の「右側」に位置する相手候補に奪われた格好になりました(樋口→石原、若林→樋口)。
次いで、その投票のバラツキ具合と、それをもたらしたもの(石原暴走の歯止め要因)に対する考察について。'03年都知事選における石原の得票ですが、区部の得票率は67~75%で、全体的に高得票ながらも、以下の様に地域によって有意のバラツキがみられます。
●'03年知事選各区別の石原票得票率と政治・生活動向の比較(前述書から)
石原得票上位3区
中央区 石原票75.59% 自民支持率高、世帯当り納税額・本社集積度高
墨田区 石原票75.55% 自民・公明支持率高、生活保護率・高齢化率高
台東区 石原票75.09% 自民支持率高、生活保護率・高齢化率高
石原得票下位3区
文京区 石原票68.92% 自民支持率低、生活保護率低、共産支持率高
板橋区 石原票68.87% 自民・公明支持率低、生活保護率高、共産支持率高
杉並区 石原票67.98% 自民・公明支持率低、生活保護率低、市民運動の存在
(尚、当該著には全区のデータが掲載されています。詳細はそちらを参照の事)
得票上位は都心(中央・千代田・港)と城東(江戸川・墨田・荒川・葛飾など)・大田の各区です。このうちで大田区は衆院議員時代の地盤を引継いだものですが、高所得者が集まる都心と低所得者の多い城東に支持基盤が二分されているのが目に付きます。
それに対して支持が相対的に弱いのが城西・城北(杉並・板橋・中野・北など)と文京・世田谷の各区ですが、ここはいずれも生活者ネットや共産党の支持が強い地域です。石原に対立(或いは対抗)する社会運動・市民運動の存在が石原票の出方に影響を与えたとも言えます。
この様に、石原の支持基盤が、自公両党の枠を超えて無党派をも巻き込んだ「草の根保守、草の根ファシズム」ともいうべきものであるとともに、より興味深いのは、都心の勝ち組・新中間層とともに城東・下町の低所得者層(主に自営業・主婦・高齢者で、学会・公明党の有力支持基盤でもある)が有力な支持基盤となっている事です。貧者が何故この様な強者の差別主義者を支持するのか?これが、同著第7章の当該項目における一つの眼目です。
同著はここで「石原都政の性格の二面性」に言及します。石原が掲げた公約には、高所得層向けのものと低所得層向けのものが同居しているというのです。都市再生・再開発や羽田空港の国際化といった公約が高所得層(財界)向けのものであるとするならば、環境対策(ディーゼル車排ガス規制)や銀行税(外形標準課税)や治安対策などはさしずめ低所得層向けの公約となります。
その中では、とりわけ前者の財界向け公約が、石原都政の中ではより本質的で根幹を為すものである事は言うまでも無いでしょう。石原が掲げる「世界都市・東京」というスローガンは、グローバリゼーションの下での新自由主義・新保守主義政策を掲げる自民党・財界の利害を代弁したものでもあるのですから。だからこそ石原は、圏央道や環状道や高層ビル群の建設にあそこまで拘り、その格好の口実となるオリンピック招致に拘るのです。
後者の低所得層向け公約はそれを補うものであり、低所得層は排ガス規制や銀行規制に蛮勇を奮う石原を見て溜飲を下げるのです。謂わば、ヒットラー・ナチスがユダヤ人を排撃し小泉が抵抗勢力を排撃したのと同じ構図です。目に見える小悪叩きに溜飲を下げさせて、その実、より根幹を為す巨悪から目を逸らさせる。東京都が力を入れているものに「eモニター制度」というeメールによる政策アンケート活動があるのですが、そこで都民の要望を吸い取って、前述の様な政策を編み出していっているのだそうです。
例えば石原都政は教育行政の分野では、日の丸・君が代強制などの国家主義的色彩の濃厚な施策の他に、都立高校の階層化と多様化を推し進めています。進学指導重点校に予算と人員を配分する一方で、低学力校は「エンカレッジ・スクール」として入試の学力選抜も定期考査も無くして職業訓練に特化する、そして「奉仕」(!)という科目を導入して生徒を街頭の清掃活動に動員する。これで、生徒は勉強しなくてもよくなったと喜び、地域のオッちゃん・オバちゃんは不登校が減ったと喜ぶ。これが石原都政の真骨頂なのだそうです。
要するに上手いのです。おそらく石原という人物は、人を騙すという手腕にかけては天才的な能力を持った政治家なのでしょう。だから、新自由主義政治に苦しめられている犠牲者が、小泉を古い自民党政治を打破する旗手と看做して応援する、「自分で自分の首を絞めており、しかもその事に気付かない」という事になるのです。
だから、石原都政を批判する場合は、石原政治と同じ土俵・基盤・発想の上で、単にあれこれの差別的言動を後追い的・表面的に批判しているだけでは不十分なのです。その裏にある「偽りの二面性」「弱者の味方を装ったファシズム」の基盤そのものを、事実に即した批判・検証によって暴き、石原になびいている「自分で自分の首を絞めている人たち」に、自分たちが騙されている事を気付かせなければならないのです。この種の批判が多少なりとも展開され大なり小なり対抗勢力が存在する所では石原支持が相対的に弱い事が、何よりもその証です。ただ如何せん、現状ではその対抗勢力が余りにも微弱で、しかも分散してしまっている事が、同著でも指摘されています。私はそれに加えて、石原の論理に絡み取られ殆ど与党と化してしまっている党派(民主党)もある事も指摘しておかなければならないと思いますが。
この「石原都政の検証」という著作ですが、私もまだ読み始めた所ですが、なかなかお勧めの内容です。
この本は石原都政2期8年間の全体像(誕生の背景、政策評価、強みと弱みなど)を多方面から捉えようとしたものですが、その中の第7章の「石原都政を誰が支持しているか」という項目について、読んだ感想などを少し。
この項では、石原都政の高支持率の歴史的背景の解明と支持層の分析が為されています。前回2期目の'03年4月の都知事選と'05年7月に行われた都議選の、東京23区における得票動向の分析を通して、標記テーマの解明を試みたものです。都下市町村ではなく区部に的を絞ったのは、此処が石原大量得票の主戦場であり、尚且つその中で各区の政治的地域性の違いも現われており、得票動向の分析にはまたとない材料を提供しているからです。当該知事選の直ぐ後に行われた国政選挙ではなく2年後の都議選を比較検討対象に選んだのも、選挙規模が都知事選とほぼ同一で、生活者ネットを含む全党派が候補者を擁立しているので、どの政党支持層が石原を支持しているのかがよく分るからです。
ちなみに、'03年4月都知事選と'05年7月都議選の結果は下記の通り。(注:ネット=生活者ネット、東京都議会の中の市民会派)
●'03年4月都知事選 候補者別得票数・率・主な支持層
投票総数 4,441,972 投票率 44.97% 有効投票数 4,397,294
石原慎太郎(無所属) 3,087,190 (70.21%) 自民・公明(+民主)
樋口恵子(無所属) 817,146 (18.58%) 民主・社民・ネット
若林義春(共産党) 364,007 ( 8.28%) 共産
ドクター中松(無所属) 109,091 ( 2.48%)
池田一朝(無所属) 19,860 ( 0.45%)
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/data01_07_02.html
●'05年7月都議選 党派別得票数・率・獲得議席
投票者数 4,435,435 投票率 43.99%
自民党 1,339,548 30.7% 48
民主党 1,070,893 24.5% 35
公明党 786,292 18.0% 23
共産党 680,200 15.6% 13
ネット 181,020 4.1% 3
社民党 10,165 0.2% 0
http://www.asahi.com/politics/2005togisen/
まずは、'03年都知事選での石原慎太郎の300万大量得票の全体像について。石原はこの時には投票総数約440万票の実に7割にも及ぶ得票を記録しています。その300万余票の党派別内訳はというと、自民支持層130万余、公明党支持層80万弱の票に加えて、民主党支持層や無党派層からも90万票を集めているのです。
それに対して、民主党・社民党が事実上支持した樋口恵子の得票は約80万票に過ぎず、民主党支持層からは半分ぐらいしか票が集まりませんでした。共産党公認の若林義春も同じで、共産党支持層約70万票の約半分しか集められず、残りの共産党票は主に樋口に流れました。(いずれも'05年7月都議選との比較)
つまり、この選挙での石原の一人勝ちは、自公両党だけでなく民主党や無党派層をも飲み込んだものであったという事です。「反石原」の2人の候補(樋口・若林)は、そのあおりで、それぞれ自陣営の基礎票を半分づつ減らして、自分の「右側」に位置する相手候補に奪われた格好になりました(樋口→石原、若林→樋口)。
次いで、その投票のバラツキ具合と、それをもたらしたもの(石原暴走の歯止め要因)に対する考察について。'03年都知事選における石原の得票ですが、区部の得票率は67~75%で、全体的に高得票ながらも、以下の様に地域によって有意のバラツキがみられます。
●'03年知事選各区別の石原票得票率と政治・生活動向の比較(前述書から)
石原得票上位3区
中央区 石原票75.59% 自民支持率高、世帯当り納税額・本社集積度高
墨田区 石原票75.55% 自民・公明支持率高、生活保護率・高齢化率高
台東区 石原票75.09% 自民支持率高、生活保護率・高齢化率高
石原得票下位3区
文京区 石原票68.92% 自民支持率低、生活保護率低、共産支持率高
板橋区 石原票68.87% 自民・公明支持率低、生活保護率高、共産支持率高
杉並区 石原票67.98% 自民・公明支持率低、生活保護率低、市民運動の存在
(尚、当該著には全区のデータが掲載されています。詳細はそちらを参照の事)
得票上位は都心(中央・千代田・港)と城東(江戸川・墨田・荒川・葛飾など)・大田の各区です。このうちで大田区は衆院議員時代の地盤を引継いだものですが、高所得者が集まる都心と低所得者の多い城東に支持基盤が二分されているのが目に付きます。
それに対して支持が相対的に弱いのが城西・城北(杉並・板橋・中野・北など)と文京・世田谷の各区ですが、ここはいずれも生活者ネットや共産党の支持が強い地域です。石原に対立(或いは対抗)する社会運動・市民運動の存在が石原票の出方に影響を与えたとも言えます。
この様に、石原の支持基盤が、自公両党の枠を超えて無党派をも巻き込んだ「草の根保守、草の根ファシズム」ともいうべきものであるとともに、より興味深いのは、都心の勝ち組・新中間層とともに城東・下町の低所得者層(主に自営業・主婦・高齢者で、学会・公明党の有力支持基盤でもある)が有力な支持基盤となっている事です。貧者が何故この様な強者の差別主義者を支持するのか?これが、同著第7章の当該項目における一つの眼目です。
同著はここで「石原都政の性格の二面性」に言及します。石原が掲げた公約には、高所得層向けのものと低所得層向けのものが同居しているというのです。都市再生・再開発や羽田空港の国際化といった公約が高所得層(財界)向けのものであるとするならば、環境対策(ディーゼル車排ガス規制)や銀行税(外形標準課税)や治安対策などはさしずめ低所得層向けの公約となります。
その中では、とりわけ前者の財界向け公約が、石原都政の中ではより本質的で根幹を為すものである事は言うまでも無いでしょう。石原が掲げる「世界都市・東京」というスローガンは、グローバリゼーションの下での新自由主義・新保守主義政策を掲げる自民党・財界の利害を代弁したものでもあるのですから。だからこそ石原は、圏央道や環状道や高層ビル群の建設にあそこまで拘り、その格好の口実となるオリンピック招致に拘るのです。
後者の低所得層向け公約はそれを補うものであり、低所得層は排ガス規制や銀行規制に蛮勇を奮う石原を見て溜飲を下げるのです。謂わば、ヒットラー・ナチスがユダヤ人を排撃し小泉が抵抗勢力を排撃したのと同じ構図です。目に見える小悪叩きに溜飲を下げさせて、その実、より根幹を為す巨悪から目を逸らさせる。東京都が力を入れているものに「eモニター制度」というeメールによる政策アンケート活動があるのですが、そこで都民の要望を吸い取って、前述の様な政策を編み出していっているのだそうです。
例えば石原都政は教育行政の分野では、日の丸・君が代強制などの国家主義的色彩の濃厚な施策の他に、都立高校の階層化と多様化を推し進めています。進学指導重点校に予算と人員を配分する一方で、低学力校は「エンカレッジ・スクール」として入試の学力選抜も定期考査も無くして職業訓練に特化する、そして「奉仕」(!)という科目を導入して生徒を街頭の清掃活動に動員する。これで、生徒は勉強しなくてもよくなったと喜び、地域のオッちゃん・オバちゃんは不登校が減ったと喜ぶ。これが石原都政の真骨頂なのだそうです。
要するに上手いのです。おそらく石原という人物は、人を騙すという手腕にかけては天才的な能力を持った政治家なのでしょう。だから、新自由主義政治に苦しめられている犠牲者が、小泉を古い自民党政治を打破する旗手と看做して応援する、「自分で自分の首を絞めており、しかもその事に気付かない」という事になるのです。
だから、石原都政を批判する場合は、石原政治と同じ土俵・基盤・発想の上で、単にあれこれの差別的言動を後追い的・表面的に批判しているだけでは不十分なのです。その裏にある「偽りの二面性」「弱者の味方を装ったファシズム」の基盤そのものを、事実に即した批判・検証によって暴き、石原になびいている「自分で自分の首を絞めている人たち」に、自分たちが騙されている事を気付かせなければならないのです。この種の批判が多少なりとも展開され大なり小なり対抗勢力が存在する所では石原支持が相対的に弱い事が、何よりもその証です。ただ如何せん、現状ではその対抗勢力が余りにも微弱で、しかも分散してしまっている事が、同著でも指摘されています。私はそれに加えて、石原の論理に絡み取られ殆ど与党と化してしまっている党派(民主党)もある事も指摘しておかなければならないと思いますが。
この「石原都政の検証」という著作ですが、私もまだ読み始めた所ですが、なかなかお勧めの内容です。
南雲さん、どうも。南雲さんもあの「石原都政の検証」共著メンバーのお一人だったのですね。今しがた当該ページを開いて南雲さんの名前が掲載されているのを確認しました。
その「石原都政の検証」ですが、昨日辺りから腰をすえて第1章から読み始めたのですが、当初自分が思っていたよりも遥かに専門的な内容なので、実は読みあぐねています。特に前半の第5章までの部分では、J-REIT、PFI、VFM、SPCとか、専門用語がいきなり一杯出てきて、それで何となく気後れしてしまって。それに対して、第6章以下はそうでもなく、ここでも取り上げたような興味深いテーマも多々アップされていますので、まずはそちらから読みすすめていこうと思っています。
ただ、この本で言わんとしている事は何となく分ります。要するに、石原は東京を世界のグローバル都市にしたいのでしょう。多国籍企業の本社やそこで働く勝ち組・ヒルズ族が集い、日本の地方やアジア経済圏から利益を吸い上げる、「万骨枯れて一将功成る」「一極集中」の「一人勝ち」都市に。
青森や秋田の一人当たり県民所得が200万円そこそこのワーキングプア水準であるのとは対照的に、東京都では年収800万以上の所得階層に属する人が都民の62%を占めます。この様な大都市圏への所得偏重、地方との経済格差は、何も今に始まった問題ではないのですが、昨今の経済グローバリズムの進展によって、ますます酷くなりつつあります。
この所得階層の人も、かつての戦後の高度成長期においては、そのひずみ(公害問題、交通戦争、伏魔殿・黒い霧都政など)を蒙る事によって、美濃部革新都政を誕生させる原動力となりました。しかし、80年代以降の反動攻勢によって革新勢力が退潮し新自由主義イデオロギーが台頭してくるに従い、これらの人たちは次第に「資本の論理」に絡め取られるようになり、今や小泉・安倍・石原政治を積極的に支持するようになりました。
石原都政は、都心やベイエリアを主な居住・就業空間とするこれらのグローバリズムセレブ・新興プチブルジョアジーによって積極的に支えられ、足立区や葛飾区に住む低所得者層を「B層」「ファシズム」の方向に盛んに扇動しようとしています。石原都政打倒が至難の業であるのは、都民自らがその支配構造に絡め取られている事に気付いて、意識的にそれを打ち破っていかなければならないからなのです。
ご覧いただければ幸いです。
http://8717.teacup.com/onibara2/bbs