参院選関連のエントリーはまだまだ続きます。
●自民党:惨敗を経て更に劣化の度を深める。
今回の参院選の舞台裏が次第に明らかになってきています。まずは自民党から。今回の選挙を通して、この党の中では、議席の大幅な減少以上に、人材の劣化が一段と進行しています。
地方の1人区、その中でも特に疲弊しつつある北海道・東北・九州・四国・沖縄での惨敗振り。これは取りも直さず、農漁民や建設業界などの従来からの支持基盤・集票マシーンが崩壊に瀕し、自民党から離反しつつある事を示すのものです。そして、この自民党の地力低下は、地方のみならず、大都市圏の複数区にも共通して大なり小なり見られる傾向です。
その良い例が東京です。ここでは安倍の人気取りだけの為に、上から一方的に落下傘候補の丸川珠代を押し付けられた挙句に、そのしわ寄せで現職の保坂三蔵が落選してしまいました。不人気の丸川が自民党執行部の異常な梃入れによってどうにか最下位当選を果たした一方で、保坂陣営の間には大きなシコリを残す事になりました。
そうこうして、どうにか当選してきた数少ない自民党議員というのが、西田昌司(京都)・谷川秀善(大阪)といった「勝共連合の出来損ない」みたいな時代錯誤の靖国派や、パッパラパーの丸川珠代、変節漢の義家弘介、イラク侵略お先棒担ぎの佐藤まさひさ、アホ面の山本一太といった面々なのですから、もう目も当てられません。落選組も大した人材はいませんでしたが、当選組は更にそれに輪をかけたような、どうしようもない人材ばかりで。
http://www.news.janjan.jp/election/0707/0707289974/1.php
http://www.news.janjan.jp/election/0707/0707289976/1.php
●公明党:二股をかけつつある下駄の雪
「改革にアクセル、暴走にブレーキ」だったかな、そういうキャッチフレーズで与党入りしてきた公明党ですが、実際は自民党と一緒になって改憲・格差助長政治を推進してきて、世間から「増税戦犯」呼ばわりされるまでに至っています。それでも本体の創価学会を守りたい一心で、与党がどんな政治をしようがそんな事にはお構い無しに、ひたすら「どこまでも着いて行く下駄の雪」を決め込んでいました。
しかし、安倍マルコスの余りのトンデモぶりに、学会信者・支持層からの突き上げもキツイのか、最近は微妙に自民党とは距離を置き始めている、とのウワサも出てきています。今回の参院選でも、靖国派のトンデモ議員に対しては最後まで推薦を出し渋りました。投票動員も公明候補だけに限って自民党の方には全然力を入れていなかったという事も聞いています。
ひょっとしたら、もう既に自民・民主の両方に二股をかけ始めているのでは。どちらにしても、ひたすら学会の存立だけが目的で、それで国民生活がどうなろうと、そんな事は知ったこっちゃ無いという、そういう公明党であります。
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2007/07/post_4883.html
●民主党:民衆圧力に晒されているのは何も与党だけとは限らない
「ブーメラン政党」、これが今までの民主党の別名でした。元々自民党から分かれた人が中心なので、改憲も大企業擁護も自民党とは何ら変りません。自民党と同様に、国のヒモ付き政党助成金と大資本ヒモ付きの企業献金で、党が成り立っています。だから「政治とカネ」の問題で与党を追及しても、いつも自分たちにも跳ね返ってくるので追及も及び腰で、それをパフォーマンスで誤魔化してきました。先の教育基本法改悪に際しても与党案以上にムチャクチャな改悪案を出してきたり、一時などは対案路線とかで、自民党と露骨な悪政推進競争を演じたりしてきました。
しかし、今回はどうやら勝手が違うようです。今回民主党に投票してくれた人たちは、今までのネオコン・ネオリベ・靖国マンセーとは違うようなのです。そして今まで馴れ合ってきた自民党も、最近のデタラメぶりに民心離反は決定的となりつつあります。元々は改憲派で自民党時代は幹事長の要職にあった小沢党首としても、政権復帰を狙う以上は、この民心をハナから無視する訳にもいかず、大いに悩んでいる所でしょう。早速米国からは「テロ特措法の延長に反対するな、イラク派兵を継続しろ」と、盛んに牽制球を送られてきています。さあ困ったもんだ。
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20070802010007022.asp
●共産党・社民党:一党平和主義からの脱却か、二大政党への埋没か
これらの党は、「第二自民」の民主党とは違って、それなりに改憲・搾取政治には反対の論陣を張ってきました。特に共産党については、教育基本法やらせ改悪の舞台裏や、石原・松岡・赤城などに見られる「政治とカネ、政治私物化」の追及にしても、舌鋒鋭いものがあります。だから私もずっと共産党を支持してきたのです。加えて選挙区候補の宮本岳志が私の地元地域出身で、生協時代から名前を知っていたという事もあります。
しかし肝心の選挙戦術では、両党とも中選挙区制時代からの自党伸長第一主義に拘っています。当選を度外視して軒並み1人区に候補を擁立したり、複数区と見れば当選可能性の在る無しに関わらずやたら立候補させたり。その結果、折角の舌鋒鋭い追及も、全部民主党にそのお株を奪われる形となっています。
その唯一の例外が全野党共闘の力で勝利した沖縄の無所属推薦候補です。この沖縄方式を今すぐ他の選挙区にも自動的に当てはめる事は無理としても、「1人区では反自公への票の集中を」「複数区では自公でも第二自公でもない候補の当選を、場合によっては共同候補の擁立も含めて」考えておれば、今より更に与党への打撃となったでしょうし、「小泉・安倍レジームからの脱却」(これは取りも直さず今までの民主党路線からの脱却もを意味する)もその姿をはっきりと国民の前に現す事が出来たのではないでしょうか。今後は「激動する政治に主導的に対応できるよう」「組織のうえ」のみならず「政治と理論のうえでも」(以上、共産党常幹声明より引用)全力をあげて努力して欲しいものです。
http://www.jcp.or.jp/giin/senkyo/2007_sanin/2007sanin_kekka.html
●与党も野党も、お家事情の為に安倍の負け逃げを許すのか
参院選の惨敗後も、安倍は汲々と政権にしがみつこうとしており、その居直りが更に国民の怒りを呼んでいます。自民党のお家事情からすれば、「今安倍が辞めても代わりの人がいない」「安倍には最後まで火中の栗を拾ってもらう」という算段なのでしょうが、そんな勝手な理屈で、民意を反映しない政治をこれ以上やられたのでは、国民は堪ったものではありません。
折りしも折り、昨日放送の「太田総理」のTV番組では、「選挙で過半数を得られなかった内閣は総辞職を義務化します」というマニフェストを取り上げていました(記事冒頭の写真参照)。「参院選は政権選択選挙ではない、単なる中間テストにしか過ぎない」と言っていた与党代理人の面々が、野党代理人や番組参加者から集中砲火を浴びていました。「安倍か小沢かと言って政権選択選挙にしてしまったのは自分たちじゃないか」「小泉の時も郵政解散でそう言って議席を掠め取っておきながら、自分たちの分が悪くなった時だけ言い逃れするのはズルイじゃないか」と。そこでタレントの木下優樹菜が与党代理人の面々に言った「あんたら、ガチ(本気)で言っているのではないだろう(本心は解散が怖いのだろう)」などは、モロ相手の本質を突いているのでは。
これは何も与党だけとは限らないようです。民主も共産・社民も、選挙準備が出来ていないので本音では早期解散には及び腰なのだとか。しかし我々にとっては、今の政治は、もうとっくに我慢の限界を超えているのです。小泉・安倍レジームも、ネオコンもネオリベも靖国も、もうマッピラです。「美しい国」などという欺瞞的な宣伝文句の陰で、無理やり生存競争に駆り立てられ、「おにぎり食べたい」と餓死していった人を生み出す様な政治ではなく、普通の人が普通に暮らせる政治を。政治家にその気が無いなら、我々がそれを勝ち取るまでです。
http://www.ntv.co.jp/souri/manifesto/main.html#
●自民党:惨敗を経て更に劣化の度を深める。
今回の参院選の舞台裏が次第に明らかになってきています。まずは自民党から。今回の選挙を通して、この党の中では、議席の大幅な減少以上に、人材の劣化が一段と進行しています。
地方の1人区、その中でも特に疲弊しつつある北海道・東北・九州・四国・沖縄での惨敗振り。これは取りも直さず、農漁民や建設業界などの従来からの支持基盤・集票マシーンが崩壊に瀕し、自民党から離反しつつある事を示すのものです。そして、この自民党の地力低下は、地方のみならず、大都市圏の複数区にも共通して大なり小なり見られる傾向です。
その良い例が東京です。ここでは安倍の人気取りだけの為に、上から一方的に落下傘候補の丸川珠代を押し付けられた挙句に、そのしわ寄せで現職の保坂三蔵が落選してしまいました。不人気の丸川が自民党執行部の異常な梃入れによってどうにか最下位当選を果たした一方で、保坂陣営の間には大きなシコリを残す事になりました。
そうこうして、どうにか当選してきた数少ない自民党議員というのが、西田昌司(京都)・谷川秀善(大阪)といった「勝共連合の出来損ない」みたいな時代錯誤の靖国派や、パッパラパーの丸川珠代、変節漢の義家弘介、イラク侵略お先棒担ぎの佐藤まさひさ、アホ面の山本一太といった面々なのですから、もう目も当てられません。落選組も大した人材はいませんでしたが、当選組は更にそれに輪をかけたような、どうしようもない人材ばかりで。
http://www.news.janjan.jp/election/0707/0707289974/1.php
http://www.news.janjan.jp/election/0707/0707289976/1.php
●公明党:二股をかけつつある下駄の雪
「改革にアクセル、暴走にブレーキ」だったかな、そういうキャッチフレーズで与党入りしてきた公明党ですが、実際は自民党と一緒になって改憲・格差助長政治を推進してきて、世間から「増税戦犯」呼ばわりされるまでに至っています。それでも本体の創価学会を守りたい一心で、与党がどんな政治をしようがそんな事にはお構い無しに、ひたすら「どこまでも着いて行く下駄の雪」を決め込んでいました。
しかし、安倍マルコスの余りのトンデモぶりに、学会信者・支持層からの突き上げもキツイのか、最近は微妙に自民党とは距離を置き始めている、とのウワサも出てきています。今回の参院選でも、靖国派のトンデモ議員に対しては最後まで推薦を出し渋りました。投票動員も公明候補だけに限って自民党の方には全然力を入れていなかったという事も聞いています。
ひょっとしたら、もう既に自民・民主の両方に二股をかけ始めているのでは。どちらにしても、ひたすら学会の存立だけが目的で、それで国民生活がどうなろうと、そんな事は知ったこっちゃ無いという、そういう公明党であります。
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2007/07/post_4883.html
●民主党:民衆圧力に晒されているのは何も与党だけとは限らない
「ブーメラン政党」、これが今までの民主党の別名でした。元々自民党から分かれた人が中心なので、改憲も大企業擁護も自民党とは何ら変りません。自民党と同様に、国のヒモ付き政党助成金と大資本ヒモ付きの企業献金で、党が成り立っています。だから「政治とカネ」の問題で与党を追及しても、いつも自分たちにも跳ね返ってくるので追及も及び腰で、それをパフォーマンスで誤魔化してきました。先の教育基本法改悪に際しても与党案以上にムチャクチャな改悪案を出してきたり、一時などは対案路線とかで、自民党と露骨な悪政推進競争を演じたりしてきました。
しかし、今回はどうやら勝手が違うようです。今回民主党に投票してくれた人たちは、今までのネオコン・ネオリベ・靖国マンセーとは違うようなのです。そして今まで馴れ合ってきた自民党も、最近のデタラメぶりに民心離反は決定的となりつつあります。元々は改憲派で自民党時代は幹事長の要職にあった小沢党首としても、政権復帰を狙う以上は、この民心をハナから無視する訳にもいかず、大いに悩んでいる所でしょう。早速米国からは「テロ特措法の延長に反対するな、イラク派兵を継続しろ」と、盛んに牽制球を送られてきています。さあ困ったもんだ。
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20070802010007022.asp
●共産党・社民党:一党平和主義からの脱却か、二大政党への埋没か
これらの党は、「第二自民」の民主党とは違って、それなりに改憲・搾取政治には反対の論陣を張ってきました。特に共産党については、教育基本法やらせ改悪の舞台裏や、石原・松岡・赤城などに見られる「政治とカネ、政治私物化」の追及にしても、舌鋒鋭いものがあります。だから私もずっと共産党を支持してきたのです。加えて選挙区候補の宮本岳志が私の地元地域出身で、生協時代から名前を知っていたという事もあります。
しかし肝心の選挙戦術では、両党とも中選挙区制時代からの自党伸長第一主義に拘っています。当選を度外視して軒並み1人区に候補を擁立したり、複数区と見れば当選可能性の在る無しに関わらずやたら立候補させたり。その結果、折角の舌鋒鋭い追及も、全部民主党にそのお株を奪われる形となっています。
その唯一の例外が全野党共闘の力で勝利した沖縄の無所属推薦候補です。この沖縄方式を今すぐ他の選挙区にも自動的に当てはめる事は無理としても、「1人区では反自公への票の集中を」「複数区では自公でも第二自公でもない候補の当選を、場合によっては共同候補の擁立も含めて」考えておれば、今より更に与党への打撃となったでしょうし、「小泉・安倍レジームからの脱却」(これは取りも直さず今までの民主党路線からの脱却もを意味する)もその姿をはっきりと国民の前に現す事が出来たのではないでしょうか。今後は「激動する政治に主導的に対応できるよう」「組織のうえ」のみならず「政治と理論のうえでも」(以上、共産党常幹声明より引用)全力をあげて努力して欲しいものです。
http://www.jcp.or.jp/giin/senkyo/2007_sanin/2007sanin_kekka.html
●与党も野党も、お家事情の為に安倍の負け逃げを許すのか
参院選の惨敗後も、安倍は汲々と政権にしがみつこうとしており、その居直りが更に国民の怒りを呼んでいます。自民党のお家事情からすれば、「今安倍が辞めても代わりの人がいない」「安倍には最後まで火中の栗を拾ってもらう」という算段なのでしょうが、そんな勝手な理屈で、民意を反映しない政治をこれ以上やられたのでは、国民は堪ったものではありません。
折りしも折り、昨日放送の「太田総理」のTV番組では、「選挙で過半数を得られなかった内閣は総辞職を義務化します」というマニフェストを取り上げていました(記事冒頭の写真参照)。「参院選は政権選択選挙ではない、単なる中間テストにしか過ぎない」と言っていた与党代理人の面々が、野党代理人や番組参加者から集中砲火を浴びていました。「安倍か小沢かと言って政権選択選挙にしてしまったのは自分たちじゃないか」「小泉の時も郵政解散でそう言って議席を掠め取っておきながら、自分たちの分が悪くなった時だけ言い逃れするのはズルイじゃないか」と。そこでタレントの木下優樹菜が与党代理人の面々に言った「あんたら、ガチ(本気)で言っているのではないだろう(本心は解散が怖いのだろう)」などは、モロ相手の本質を突いているのでは。
これは何も与党だけとは限らないようです。民主も共産・社民も、選挙準備が出来ていないので本音では早期解散には及び腰なのだとか。しかし我々にとっては、今の政治は、もうとっくに我慢の限界を超えているのです。小泉・安倍レジームも、ネオコンもネオリベも靖国も、もうマッピラです。「美しい国」などという欺瞞的な宣伝文句の陰で、無理やり生存競争に駆り立てられ、「おにぎり食べたい」と餓死していった人を生み出す様な政治ではなく、普通の人が普通に暮らせる政治を。政治家にその気が無いなら、我々がそれを勝ち取るまでです。
http://www.ntv.co.jp/souri/manifesto/main.html#
ご本人が高時のように「切腹」されないなら、首を取るまでです。まあ、無様な形になるでしょうな。
美しくない国日本!
私は「負け逃げ」というより、安倍政権下で自身達が第一目標としていた憲法改正は不可能になったので"自爆テロ解散"をして、地方議員を一旦一掃、自民党を右方向に固める右への縮小均衡の可能性を危惧します。そして、民主党の右派を取り込む政界再編を仕掛けると言うことです。
胆力のない人間は、ブッシュやネオコンがそうであるように簡単に暴発します。政治家としては未熟すぎる安倍氏も、圧力を掛けられると暴発する可能性があります。
それを占うのが改造内閣の人事なのですが、どうなることやら・・ですね。
minow175
内閣改造後の衆院解散については、いくつかのメディアもその可能性を指摘していますね。曰く「内閣改造までは鳴りを潜めてはいるが、改造によって自らのポジションが決まってしまえば、後はもう自民党内の不満分子を先頭に、安倍辞めろコールが台頭してくる」と。ただ、どうなのでしょうか。そんな自爆解散を受容出来る程、今の自民党に力の余裕があるかどうか。
後は前原などの民主党右派がどう出るかでしょうね。次号記事で取り上げた「空気が読めず自分の身に即して考える事の出来ない人たち」と同様に、民主党に生活苦打開を託した有権者の意志をネオコン・ネオリベ路線への支持と勘違いしているこれら民主党の若手ネオコンですが、これらの人たちは、安倍にも接近していくでしょうが、寧ろそれよりも小泉たちに接近していく可能性の方が高いのでは。折りしも、小泉が自民党を割って自・民合同のネオコン新党を立ち上げる可能性も取り沙汰されていますし。
その中で、今度は民主党左派(護憲派、先の参院選当選者の中にも8名ほどが該当)がどうでるか。民主党を割って、共産・社民と統一会派を組むのか。
長い目で見れば、安倍靖国派やネオコン・ネオリベの路線は国民生活破壊への道に他ならないので、今の安倍・自民党政権と同様に早晩大衆から見捨てられるでしょうが、その前に明治憲法や治安維持法の現代的復活なんて事だけは、絶対にならないようにしなければなりませんね。