エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

大人の覚悟

2016-01-06 08:44:10 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
「救い」に至る戦い  改訂版
  ガンディーの課題解決法とは、非暴力。それは、争い合うものが「共に成長する」不思議なやり取り。 p239第2パラグラフ。  ...
 

 神様を日々冒涜している人の、つづき。朝っぱらから、達の悪い、国会前のウソとゴマカシに付き合わなくなったことは、幸いです。達が悪いのは、国会内だけにして欲しい。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.249の、第3パラグラフ から。

 

 

 

 

 

 これはコインの裏側です。私は、ひとりの青年が退歩することについて、図式的に示しましたけれども、それは、大人の方が優越していることを示したものではありません。それを示すためには、もう一冊の本を書かなくちゃいけませんからね。そのような本がもし書けましたら、それは、人生の巡り合わせに関する別次元の言葉で書かなくちゃいけませんでしょうね。つまり、新しい環境、一部は自分自身が創り出したものも含まれる、その新しい環境と、差し迫った死という、生きている者ならだれでも感じる悲劇によって、影を帯びる、心の中の新しい最前線を克服する成熟した大人です。価値をもたらす指導者の悲劇とは、その価値の指導者は、ありとあらゆる真実を利用する、ということです。それは、自分自身の真実さを、その指導者の苦しい苦しい立場に、心痛める誰か他の人に、つぶさに調べて貰わなくちゃいけないことにはなるでしょうね。

 

 

 

 

 

 価値を創造する指導者は、真実でなければなりません。しかし、価値の創造は、1人でできるものではないことも確かです。したがって、価値を本気で創造しようとするものは、多くの人の、特に多くの若者の真実を「利用」せざるを得ません。それは、本意ではないのかもしれません。

 本気で価値を創造しようとするものは、他者の真実を利用しなくてはならない。ですから、本気でその価値創造に参加しようといる者は、真実を利用されても悦べるだけの覚悟が必要だ、というのが、今の私の覚悟です。

 

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ホワイトハウスでの会議

2016-01-06 07:44:06 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
妖怪ウォッチとパワースポット
  現代人はカネ勘定して得な方を選択するのが一般的です。 p97第3パラグラフ。     ...
 

 ジョアンの言う広告って、何のことでしょうね。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の始めに戻って、「完成版の前書き」に入ります。p.1の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 1940年代末、私どもは、当時はカリフォルニアに住んでましたけれど、「子どもと若者に関する、世紀半ばのホワイトハウス会議」で、人生の発達の舞台について、論文を発表するようにと、招待されたんですね。その会議に寄稿した論文は、「健全な人格の成長と危機」でした。

 

 

 

 

 

 この後、ジョアンの詩人のような、哲学者のような、議論が続きます。どうぞ、お楽しみにね。

 

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100分de 内村鑑三   「無私」の人が出来るまで

2016-01-06 07:26:47 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
今の日本の、お年寄りたちの顛末 4訂版
   今の日本の、お年寄りたち。お金持ちは、介護付き高齢者マンション、介護付有料老人ホームに入れます。これは公的な福祉施設ではありません。お金持ちたちが介護を買う...
 

 今月の100分de名著は、内村鑑三の『代表的日本人』だそうです(http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/50_uchimura/index.html#box01)。今月10日(水)朝6時、夜10時から教育テレビで始まります。『代表的日本人』は岩波文庫にあります。内村鑑三の手によって、「西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮という五人の歴史上の人物の生き方を通して書かれた日本人論」です。もともとは英文です。

 先日のNHKの「プロフェッショナル」10年特番で、これまで何百人の著名、無名の人を取り上げてきた中で、10人ほどの人が再度取り上げられてましたね。そこで繰り返された言葉がありました。それは「信念があったぁ」です。今どきのニッポンで流行りのウソとゴマカシの我利我利亡者の反対語は、「信念があること」なのでしょうね。

 「信念」と言ったら、明治以降の人物では、内村鑑三が特筆に値することは当然です。なぜなら、内村鑑三が、「不敬罪」(明治天皇を軽んじる犯罪)に問われた、第一号だったからです。1891年(明治24年)1月のことです。そのおかげで、内村鑑三は、仕事も、結婚して1年ほどの奥さん、かずも、たくさんの友人も、居場所も、失くしました。それで転向したかと言えば、一張羅を選択している間は、下着でいた、と言われるほどの極貧生活が何年にもわたったのに、信頼をさらに豊かにした感じです。有名な『後世への最大遺物』の講演は、1994年の夏の話です。

 100分de内村鑑三で最初に取り上げられるのは、徹底して「無私」の人だった、という西郷隆盛だそうですよ。内村鑑三は、西郷隆盛が盛んに「天」という言葉を使うことに触れます。そして、それは、「静かなる細い声」を聴いたからに違いない、とします。先日取り上げた、42年前に、悪臭漂うゴミだらけの谷津干潟を、たった一人で掃除し始めた、森田三郎さんが、「谷津干潟の声」を聴いたのと、似てますでしょ。西郷隆盛の言葉で、有名な言葉も、「敬天愛人」ですからね。京セラの稲森和夫さんも、会社の部屋に、同郷の西郷隆盛の書で「敬天愛人」を飾ってますもんね。西郷隆盛は、その「大いなる存在」の声を聴いて、それに従ったから、、徹底して「無私」の人になれたし、「信念があったぁ」と言われるようになったのだと思います。それは、そうなりたい、と思ったからなった、というよりも、「声に従う」といことの結果として、徹底して「無私」の人になれたし、「信念があったぁ」と言われるようになった、というのが正確だと私は考えます。

 

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トラウマ治療に役立つ薬もある でも日本では使えません

2016-01-06 02:05:21 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
「救い」に至る戦い  改訂版
  ガンディーの課題解決法とは、非暴力。それは、争い合うものが「共に成長する」不思議なやり取り。 p239第2パラグラフ。  ...
 

 ライデン大学教授が、トラウマ治療に役立つと宣伝していた薬が、実はウソだった、ということがあったらしい。

  ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.225の、ブランクから7行目途中から。

 

 

 

 

 

2000年に、南カロライナのマイケル・ミソファーと彼の同僚が、アメリカ食品医薬品局の許可を得て、MDMA(エクスタシーと呼ばれる覚せい剤)を使った実験をしました。MDMAは、1985年以来、取り締まり薬物になったのは、何年もの間、気分転換の薬として使われた後でした。プロザックその他の向精神科薬の製薬会社みたいに、私どもも、MDMAがどれくらい効くのかは分かりません。分かりませんが、MDMAは、オキシトシン、ヴァソプレシン、コルチゾール、プロラクチンなど、たくさんのホルモンの合成を促すことは知られています。MDMSがトラウマ治療に1番妥当だってのは、MDMAによって、人々が自分自身に対する気付きが増えることです。

 

 

 

 

 覚せい剤のエクスタシーも、自分に対する気付きが増えるのに役立つようですね。MDMA併用心理療法(MDMAアシスト心理療法)と呼ばれるものです。なぜ、そうなのかは、また明日。

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