エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

希望の在り処 : 進化論に欠けがちな、自分が損をしても、他を助ける という視点

2016-05-04 10:36:30 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
子育てと倫理
  「掴み取る」ような眼や耳が必要な場合がありますね。特に安倍晋三政権が、しでかすことは、そうしませんとね。 The life cycle cpmpleted...
 

 

 

 子どもたちの脳は、養育環境の影響を直接受けてしまいます。虐待やネグレクトを続けたら、親自身も、それが当たり前になってしまうのが、また、怖ろしいことですね

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」のp.241の ブランクから。

 

 

 

 

 

 さらに、人間が進化したのは、協力することが生き残るために欠かせない状況下でした。私どもはいつでも平和的であったわけではありませんが、暴力的になりがちな傾向をなだめるように、子育てをしたり、紛争を解決してきた社会もありますよね。かたや、暴力的になりがちな傾向に拍車をかけるように活動してきた社会もありますよ。進化論者が向かい合わざるを得ない一番困難な課題は、いかにしたら協力することが進化するのか? ということです。というのも、進化における「勝者」は一番上手に繁殖する動物ですし、一番自己中心的な行動をする方が、生き残るチャンスや繁殖するチャンスになる訳でしょ。進化論者が長年強調してきたのは、「自然は、歯や爪が血で赤く染まるもの(弱肉強食)」ということでしたけれども、生き残るために一番ぴったりと来る競争に着目する視点が見失っていることは、人類と他の少数の種の、最も魅力的で大切な特質です。すなわち、自分が損をしても、他を助ける、利他主義の傾向です。

 

 

 

 

 

 人間には、暴力的になりがちな傾向があると同時に、自分が損をしても、他を助けるという傾向も同時にあります。

 やはり、ブルース・ペリー教授も本物ですね。

 仏教では、それを「一切衆生悉仏性(いっさいしゅじょう しつぶっしょう)」というそうですね。

 キリスト教では、「イエス・キリストにある信仰のゆえにあなた方は皆神の子です」(『新約聖書』「ガラテャ人への手紙」第3章26節 前田護郎訳)と言います。

 ヒューマニズムでは、「人間皆兄弟」となります。

 ここに希望がありますね。

 

 

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インターメッツォ : 風前のスットボケ

2016-05-04 03:08:56 | 聖書の言葉から

 

 
弱さの強さ ルターの場合
   ルターの文体は新しいものでした。 Young Man Luther 『青年ルター』p197の第2パラグラフの8行目途中から。 ...
 

 

 今晩は、『旧約聖書』「コレヘトの言葉(あるいは、伝道の書)」から。

 

 

 

 

 

 神は、善をも悪をも

 一切の業を、隠れたこともすべて

 裁きの座に引き出されるであろう

 (第12章14節)

 

 

 

 

 

 バレナイ、ゴマカセル と思ったのでしょうね。

 自分の嫁さんの自己中心的な安逸、私的な独り善がりの方を、弱い立場の子どもの巨大なリスクを出来るだけ予防するという、主権者に対して当然奉仕すべき公務よりも

 断然・完全・スットボケで優先しているってこと。

 バレバレなのに…

 終わりの始まりです。

 裁きの座にお座りになるのも、秒読み態勢ですね。

 

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ギリシア悲劇は人類の教科書

2016-05-04 02:19:34 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
心の時限爆弾
  思わせぶりなタイトルでゴメンナサイ。 根源的信頼感と根源的不信感の話をこのブログで書いてますでしょ。今日もその続きを書こうという訳なんですね。 愛着障...
 

 ギリシア悲劇の代表作「アイアース」の朗読会が、戦争に言ったものやその家族にとって、カタルシスの場になり、セラピーになりました。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第20章 Finding your voice : communal rhyhtms and theater「自ふんの声を見つけてね:共通のリズムと劇場」p.334、第5パラグラフから。

 

 

 

 

 

 

 ドリスが後に言ったのは「おそましいほどの痛みや死ぬほどの苦しみを味わったものは誰でも、ギリシア悲劇は難なく理解できます。ギリシア悲劇は全て、退役軍人の物語の証人なんです」ということです。

 

 

 

 

 

 ギリシア悲劇は、戦争がなくならない限り、人類にとって古典だ、ということでしょう。ギリシア悲劇が古典であり続けることそのものが、悲劇なんだと感じますね。しかし、戦争に行かされた者、また、その家族にとっては、ギリシア悲劇こそ、人間性を回復するために欠かせない人類の教科書なのでしょう。

 

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発達トラウマ障害は、世代間伝達しちゃう

2016-05-04 01:42:52 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
子育てと倫理
  「掴み取る」ような眼や耳が必要な場合がありますね。特に安倍晋三政権が、しでかすことは、そうしませんとね。 The life cycle cpmpleted...
 

 今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-にハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の33日目。

 今晩は、妥当性と信頼性の章の5日目。

 

 

 

 

 

 家族の特色 : 発達トラウマ障害にまつわる、いろんな症状や出来ないことのリスクが世代間伝達するという証拠は、症状がハッキリしない段階での研究でも、臨床研究でも、明らかになってきています(べヴァンとヒギンズ、2002、エヒューダ、ハリガン、グロスマン、2001、テイチャー等、2006、田島、2002)。

 

 遺伝的危険因子 : 発達トラウマ障害の遺伝的研究は、これまで1つとしてなされていない。しかしながら、虐待やネグレクトに晒された子ども達に関する環境とのやり取りによって、遺伝子が関係するかもしれないという、潜在可能性の証拠を示す研究がハッキリと示しているのは、その候補となる遺伝子と関係性が、発達トラウマ障害と一致する、虐待やネグレクトに関係する症状に対する遺伝的危険性をもたらす、ということです。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害は、エリクソンのライフサイクルの理論で言えば、根源的不信感に大きく傾いた心の在り方です。世代間伝達する方が普通です。すなわち、発達トラウマ障害は、その子育てを通じて、親から子へと、引き継がれるのが非常によくあるパターンだ、ということです。もしかしたら、そこに、虐待やネグレクトによる脳の変質が、遺伝子情報として、発達トラウマ障害の世代間伝達を手伝っている可能性もあるかもしれない、という段階らしい。

 そうはいっても、発達トラウマ障害にとって決定的なのは、小さなことの繰り返し、環境要因です。

 

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