エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

普遍的なのに、極めて個人的

2015-07-21 08:59:52 | アイデンティティの根源

 

 私どもが、苦しんでいることに希望を見出すのはね、キリストが十字架の苦しみの後に復活の悦びを体験して、モデルを示してくれているからなんですね。ただ、口で「こうしなさい」と偉そうに言っただけじゃぁない。自分でやって見せた、と言う点が説得力がありますでしょ。

 Young Man Luther 『青年ルター』p213の第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 神は、時空の片隅で待ち伏せするんじゃなくて、ルターにとって、「私どもの中で働かれる者」になりました。その道は、神様に対して、「自分ができることをすること」によって、1つの目標を、克己努力の末に掴もうとするんじゃないんですね。そうじゃぁなくって、神様の道は、心の内側から湧き上がってくるものなんですね。via dei est  qua nos ambulare facit 「(ラテン語で)神様の道は、私どもがその道を歩むものです」ってわけですね。神は、一人の人よりも小さくなって、個人にとっては、よりその人ならではの存在になりました。

 

 

 

 

 

 神は、私どもの心の中にいて、静かに語りかける存在になりました。それは、普遍的な存在であると同時に、極めて個人的な存在になりましたね。

 

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