エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

エリクソンの謙虚な物言い

2016-01-15 07:58:10 | アイデンティティの根源

 

 

 
点検、また、点検 改訂版
  吉本隆明さん。倫理について、自覚しているレベルと、自覚できない無意識的なレベルで、善悪が逆転しやすい、ということを指摘してくれましたね。実に見事な一隻眼です。...
 

 歴史を学ぶのは、いまを、現代を、私どもが生きている≪いまここ≫を、よりよく理解するためです

 今日から、Young Man Luther 『青年ルター』p.251、第Ⅷ章 終章(エピローグ)の第4パラグラフ。

 

 

 

 

 

 私は結論を、私どもがやらなきゃいけないことを、長々と申し上げることにしたくありません。「ねばならない」という言葉が出てくる本が多すぎですからね。残りのページが少なくなるにつれて、逆に、「ねばならない」という言葉が増えて、しなくちゃならないことをどうやってやったらいいのか、ということが指摘されますでしょ。私はそれはやらないで、その代わりに、この本のいくつかの仮説をもう一度申し上げようと思います。それは、皆様が共同研究をするのに、これらの仮定がお役に立てられたらなぁ、って願っているからです。

 

 

 

 

 

 実に謙虚な姿勢でしょ。高みから、「あなたたちは、〇〇しなければならない!」などとは言わないのですから。むしろ、「私は、◎◎してみましたけれども、お役に立ちますでしょうか? もう一度ご検討いただければ、幸いです」という感じですからね。

 マハトマ・まど・みちおさんや野村實先生みたいに、エリクソンも偉大であればこそ、控えめで謙遜です。

 

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