先日、BSで、映画「はやぶさ/HAYABUSA」を見ました。私は歌手で言えば、竹内まりやさんが、高校生の頃から大好きですが、女優さんでは、竹内結子さんが、何となくお気に入りです。「竹内」つながりですね。それで、見たのかもしれませんね。
でも、この映画を見た後、何となく心に残るものがありましたね。私も臨床家の端くれなので、「何となく心に残る」っていうことを人一倍大事にしてるんですね。「何となく心に残る」ことは、本当に大事なことと繋がっている場合が、実に多いからなんですね。人生を方向付ける物事とさえも、何十年後に現実になることでも、一瞬にして示されていた、ということさえ起こる。実に不思議な感じなんですね。
この映画は、宇宙を相手に研究している人が、文字通り、右往左往し、文字通り、一喜一憂します。研究そのものが「失敗」の連続ですもんね。ですから、この人たちも、不確かで、ある意味、情けない人たちですね。でもね、自分が「面白い」と思えることに一生懸命だ、ということだけは確かですね。そして、私はまた、ハタと思います。「空を見上げることは、自分を見上げることだ」とね。
不確かなことを前にして、人は心が揺れますね。「詩篇」記者と同じです。私どもの心はいつも、「揺らぎ」の中にあります。人生ほど不確かなことはないからかもしれません。人生は、どっちに転ぶか分かりません。「何のために」問わずにいると、得てして、芳しくない方を、思いがけず、掴まされることになります。
この映画で、竹内結子さん演じる、若手研究者の、水沢恵さんが、高嶋政宏さん演じる、先輩研究者や、母親から、繰り返し「『何のために』宇宙(研究)やってるんだ」と問われます。水沢恵さんは、その答えがなかなか見つかりません。でもね、「失敗」も「成果」と信じて、「何のために」の問いを忘れなかったみたいですね。そして、最後には「自分が好きなことのためにやっている」という答えを見つけたみたい。そして、水沢恵さんは「命のことを考えるようになりました」と語ります。「命」は、「ひとつの繋がった宇宙の一部だ」と実感します。エリクソンと同じです。この答えを見つけるまでの時間が、見つからなくても、問い続ける時間が、ヒュポメノーであり、雌伏です。その問いに「時間をプレゼント」することが、その問いに「時間をプレゼントするゆとり、時間をプレゼントする遊びが大事」になるんです。
「何のために」の問いを忘れずに生きていると、思いがけず、芳しい方が、恵まれるんですね。不思議でしょ。
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