ルターの文体は新しいものでした。
Young Man Luther 『青年ルター』p197の第2パラグラフの8行目途中から。
しかし、ルターは、ゾッとする程! 「本気の」人でした。ルターがエラスムスに慕われなかったのは、説教をするものが寓話や譬えのために使ったあらゆる動物の中で、メスブタが一番のお気に入りだったからです。間違いなく、ルターの彩り豊かな土臭さは、後年、単なる「豚の絵」になったことでした。不安神経症によって、ルターの説教が歪められました。説教の最中やその前後に、めまいに襲われるときがありました。普通ドイツ語のめまいを意味する言葉は、Schwindelと言いますが、2つの大事な意味があり、ペテン師の詐欺的行為にも使われました。ルターに典型的な悪夢とは、集会(礼拝)に出ようとしているのに、神様がアイデアを送ってくれない、というものでした。
説教においては強気に見えるルターも、実のところ、弱さがこれだけあったんですね。ルターは自分の弱さを隠したんでしょうか? 強がっていたんでしょうか? そうではないと私は考えますね。パウロも言ってますからね。「弱い時にこそ強い」と。豚の絵は、気取りがない、とも取れますが、悪趣味かもしれません。「洗練な」人は好まないでしょ。しかし、病があることを「糧」にすることは、むしろ、強さになる場合があります。ルターもその類の人だったのでしょう。
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