エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

親子関係の結びつきが深い、という残忍な悲劇

2016-10-06 06:57:03 | 間奏曲

 

 

 
新しい時間感覚
    ケアは単に世話することではありません。やり取りの中でする世話は、本気になれば、心からの誠実さで、心から真実に、相手と向かい合う関わりになるからですね。エリクソン......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.135のブランク後の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 子どもは、また、親達に根っから忠実に従うように出来ています。たとえ、その親によって虐待されるような場合でさえ、子どもは忠実に従うようになっています。恐怖が愛着のニーズを増やします。たとえ、安心の源が恐怖の源であっても、そうです。家でひどい扱いを受けてきた子ども(骨折させられたり、火を押し付けられたりしたのを、見せてくれます)で、別の選択肢を示されても、養父母のところに行くことを選んで、自分の家族のところに留まることを選ばなかった子どもに、私は1人もお目にかかったことがありません。

 

 

 

 

 

 子どもがいかに健気か分かりますね。ひどい扱いを家で受けても、そこから出ようとする、10歳以前の子どもは、1人もいないんですからね。

 親子関係の結びつきの深さは、時として残酷です。

 ニッポンでは、いま、親子関係の結びつきの深さが残酷なケースがあまりにも多すぎます

 ですから、10歳のなって、自我が芽生えた後に、親以外の大人が、親との別の選択肢、親とは違う人生の在り方をハッキリと示すことが、とても大事になります。

 

 

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