エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

嵐を呼ぶ女:ウソやゴマカシより暴力の方がまし

2014-12-22 11:38:29 | エーリッヒ・フロムの真まこと(の行い)

 

 一見引っ込み思案な女の子。それは「分かってもらったり」、「優しくしてもらったり」した経験があまりも乏しいから。本当に理解してもらったり、真に優しくしてもらったりした経験がないから上辺だけでも、口先だけでも、分かっているようなフリ、優しいふりをするJKビジネスのオジサン、オバサンたちに簡単に騙されてしまいます。それだけ心の穴がデカいのです。

 p91の下から2行目から。

 

 

 

 

 

 さらに、引きこもるせいで、不安が強まります。その不安は、地べたにシッカリと足がついていないような感じですから、強く興奮するのは、マゾな扱いを受けた時だけになります。こんな感じの女性は、大騒ぎを起こしたり、怒鳴ったりするような旦那を持つ方が、もっと常識的で、思慮深く振る舞える旦那をもつより、良いんですね。なぜなら、少なくとも、緊張したり、不安になったりするという重荷から、自分を救ってくれるからなんですね。よくあることですが、こういう女性が、大騒ぎを起こしたり、怒鳴ったりするような行動を無意識裡に呼び起こすのは、喧嘩もできなけりゃ、仲良くもできない、といった中途半端な気持ちの苦しみから逃れたいからなんですね。

 

 

 

 

 いつも両親が「上辺だけ正しくなくっちゃ」という感じでしょ。喧嘩がないのはいいんだけれども、だからと言って仲良くするわけじゃぁない。本音では、両親は嫌いあい、憎しみ合ってんですからね。表向き、「いい夫婦」を演じてるだけ。

 この家庭では、≪見通し・イメージ≫と≪話し言葉≫と≪出来事≫がバラバラでしょ。ウソとゴマカシだらけの家庭、家族関係ですよね。女の子にはそれが堪えられないんですね。だから、ウソやゴマカシよりも、暴力の方がまし、という訳ですね。

 高校生くらいになったら、売春するのも無理ないでしょ。

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