エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

本当の自分を生きるのも、タッチから

2016-02-06 05:41:32 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
温もりと光に溢れた悦び  改訂版
  アガペーの愉快で陽気な、ささやかで束の間の例の続き。 p180の9行目途中から。    &nb...
 

 

 お年寄りのまとめる力は、分かったようで分からない。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の始めに戻って、「完成版の前書き」、p.8から。

 

 

 

 

 

 8cmから10cmにもなる長い言葉の段落の部分から、integrity「まとめる力」という言葉が育ち、tact、「触れる」「タッチ」という驚くべき根っこに行きつきます。このtact、「触れる」「タッチ」と言う要素から、contact 「触れる」, intact 「手つかずの」「ありのままの」, tactile 「触れて分かる」「触れて感じか良い」, tangible 「触れて感じることが出来る」「ハッキリとした」, tack 「タック(仮縫い)」「留め金」, touch 「触ってみる」ということばも、引き出しています。

 

 

 

 

 

 人が物事や組織等をまとめる力も、実は触れることから生まれるというのは、非常に示唆に富んでいて、しかも、実感に近いですね。つまり、いくら知的に操作したって、まとめる力が増すことはない! という感じです。子ども等がタッチを求めるのも、あの「ルカによる福音書」の婦人病の女性も、自分の辛い体験を自分自身の中に位置づけ、まとめるための始めだからですね。

 タッチ、それは、人と人を結びつけるものであるだけではなくて、人を「本当の自分」に結び付けるものなのですね

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