五年九か月目の薬師詣でです。今月は江戸川区行ってきました。
数日前まではさいたま市を歩こうと考えていましたが、台風が近づいていたので、なるべく近いところへ、と変更したのです。
午前七時ごろの東の空です。
この日の午前三時、太平洋を進んでいた台風13号は温帯低気圧に変わっていました。
しかし、西の空を眺めると、雨雲と積乱雲が混ざったような雲海が見えました。台風の影響の様子見をしている間、地元の慶林寺に参拝に行きます。
本土寺の参道には木漏れ日があって、どこに元13号(この時点では台風が消滅しているとは知りませんでした)がいるのですか、と思わせます。
慶林寺に参拝したあと、いったん庵に帰り、さらに元台風の様子を見ることにします。
今月六日、薬師詣で(八日)の二日後に台風13号が襲来するだろうという予報が出ていました。
北小金から新松戸→西船橋→本八幡と乗り継ぎ、本八幡から都営地下鉄に乗って一之江で降りました。
四年前の十二月には、営団地下鉄東西線の浦安で降りて、江戸川区内の薬師詣でを終えたあと、この駅を利用して帰ったのでした。
地下鉄の出入り口は、前とは別の口に出ると、目に入る景色がまったく違います。ウン、この駅の感じはこんな感じだったかナ、という程度で、はっきりした記憶はありません。
西船橋で武蔵野線から総武線に乗り換えるとき、西の空にはまだ真っ黒な雲があるのが見えました。一之江に着くころは土砂降りかも、と思いながらやってきましたが、一之江の駅を出たときは幸いなことに雨は降っていませんでした。それどころか、歩き出してしばらくするころには、陽射しさえ出るようになりました。
新大橋通り。都立葛西工業高校前に架かる歩道橋です。
半透明ですが、目隠しがあるので、高所恐怖症は出ないかもしれない。いや、半透明でボンヤリといっても、下の道路は見えるだろうから、やっぱり出るかもしれない。
用もないのに渡る、というような酔狂なことはしません。
一之江駅から徒歩十分。今日最初の目的地・證大寺に着きました。
もとは承和二年(835年)、九州・大宰府の地に開創された浄土真宗の寺院です。
お寺巡りをしていて気づくのは、親鸞さんが結構熱心に関東で布教活動をしているのに、そのわりに浄土真宗のお寺は尠ないということです。
私はお薬師さんを目当てに参詣にきましたが、ここは手紙寺として著名です。その詳細はホームページがあるので、覗いてみて下さい。
門をくぐるとすぐ本堂前の石段が迫っていて、少しでも下がれば門が邪魔をして写せません。よって、こんな窮屈な画像になってしまいました。
證大寺への参拝を終えて地図を見ると、證大寺の東隣に広済寺があったので、寄って行くことにしました。
関東では珍しい黄檗宗のお寺です。
広済寺本堂。広済寺のホームページを視ても、どのような由来の仏像が祀られているのかわかりません。
新大橋通りに戻って、新今井橋で新中川を渡ります。
遠くから眺めたとき、歩道に上る階段が狭く見えたので、こんな狭さで川を渡らねばならぬとは、と心細い思いで歩いてきたのですが、近づいてみれば、車が通れるほど広々とした歩道でした。余裕綽々で歩いています。
新中川水門が見えます。広い歩道があるので、低い川面を見下ろしても安心です。
今日三か寺目。目的地にして最後の誠心寺に着きました。浄土宗のお寺です。
モダンな本堂です。
帰りは本八幡寄りの瑞江まで、一駅ぶん歩こうと考えていましたが、歩いているうち、あっという間に黒雲が拡がってしまいました。
瑞江大橋で再び新中川を渡ります。
望むのは上流に架かる明和橋。
帰りも一之江駅に出ました。
北小金に戻ってくると、路面は濡れていましたが、雨は降っていませんでした。電車に乗っている間に雨が降り、熄んでいたのです。
さてさて、まがりなりにも薬師詣でをつづけている私を、薬師如来が殊勝也と愛でてくださって、なんとか雨に祟られることなく帰り着きました。
→この日、歩いたところ。